東京の中心部に存在するミャンマー人コミュニティ「リトルヤンゴン」の魅力①

ミャンマー文化に触れれば
たちまち“ビルメロ”に......

© 2019 TABI LABO

リトルヤンゴンで堪能できるのは、グルメと買い物だけではありません。

より深くミャンマー文化を知りたいと思ったら日本ミャンマー・カルチャーセンターを訪れてみましょう。この施設では、訪日したミャンマー人向けに日本語教室を開催しているほか、日本人のためのミャンマー語教室も実施しています。

受講者は仕事でミャンマーに赴任してその魅力にとりつかれた人や、旅行でミャンマーを訪れてハマった人などが多いそうです。

「ミャンマーを愛する日本人のことを“ビルマにメロメロ”を略して“ビルメロ”というそうです。第二次大戦時にミャンマーに派遣された日本兵が現地の人に親切にされてミャンマー贔屓(びいき)になったのがビルメロの第一世代だそうです。ミャンマーの人は仏教への信仰心が厚いことから、見返りを求めず相手に尽くす“喜捨の精神”が根付いていて、しかもずっと軍事政権だったので外国人旅行客も珍しく、来訪者にすごく親切に対応するんです。とりわけ日本人は親近感をもって迎えられるので、仕事や旅行でミャンマーを訪れるとビルメロになる人が多いんです」(落合さん)

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そんなビルメロの一人であり、日本ミャンマー・カルチャーセンターでミャンマー語を学んでいる金子大輝さんにお話をうかがいました。

金子さんは「ラウェイ」というミャンマーの伝統的な格闘技で日本人としてはじめて現地チャンピオンになった人です。

ラウェイはグローブを着用せずに絞め技以外は基本的に反則なしでおこなわれる、世界一過激な格闘技として知られています。

「もともと総合格闘技をやっていたのですが、格闘の原点ともいえるルールに惹かれてミャンマーに渡りました。現地のジムでトレーニングを積んで2017年に現地でタイトルを手にしました。ラウェイは数百年という伝統を持ち、神事としての側面もある競技なので、選手には品位が求められます。ミャンマー人のファンからのFacebookでコメントをいただくことも多いので、ラウェイのチャンピオンとして恥ずかしくないコミュニケーションを取れるようにミャンマー語を学んでいます。ミャンマー語は書き文字と発音が一致していない単語が多く難しさも感じますが、目的意識を持って学んでいるので楽しいですね」(金子さん)

──さて、一体なぜ高田馬場という街の一角にミャンマーの人々が集まるようになったのでしょうか?

リトルヤンゴンの歴史を紐解いていくと、移民やグローバリゼーションといった現代社会に共有するキーワードが見えてきました。

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。