何も見えない「暗闇」のエンターテインメントが「ホテル常設」で新スタート

11月下旬、五感を使って暗闇を体験する「ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)」が、国立競技場前にある「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」に新設された常設会場でスタート。

東京でDIDが開催されるのは、約2年ぶり。さっそく、「新」DIDを体験してきました。

ドイツ発
「暗闇×エンターテインメント」

©2019 NEW STANDARD

DIDは、1988年にドイツの哲学博士アンドレアス・ハイネッケ氏によって考案されたソーシャルエンターテインメント。暗闇の中で視覚以外の感覚をフル活用して楽しむアクティビティの斬新さが話題を呼び、これまで世界50ヵ国以上で開催されています。

日本初上陸は1999年。廃校や美術館での開催を経て、2009年3月から2017年8月末まで東京・外苑前の常設会場でロングランを果たしました。そのほか、ニコニコ超会議での開催、ラジオ番組とのコラボ、金沢21世紀美術館での開催なども話題に。すでに日本国内だけでも累計22万以上の人たちがこの「暗闇×エンターテインメント」を体験。約2年を経て、今回東京にカムバックを果たしたというわけです。

新たなDIDのテーマは「内なる美、ととのう暗闇。」。

大まかに言うとアクティビティでは、特別にトレーニングを受けた視覚障がい者のアテンドのもと、定員8名のグループで暗闇を120分間にわたり体験します。

ほとんどの場合、初対面の方と同じグループになるわけですが、ソロの方もいれば友達を連れて参加している人もいる様子。参加する前に「1人はキツいかな〜」なんて思っていましたが、実際に視界が閉ざされると、そもそも相手の表情なんて見えないし、暗闇では周囲の状況を把握するためにそれぞれの参加者が積極的に声を掛け合うので、知らない者同士でもチームワークを発揮します(笑)。

故に、ソロ参加でも違和感はナシです。

なにも見えない!
「純度100%」の暗闇を体験

©2019 ダイアログ・イン・ザ・ダーク

実際に体験した「暗闇」は、人が動く影すら認識できないほど、ホントに何も見えません。かなり不思議な感覚です。あくまで手や足の感覚やBGMなどをもとにした想像ですが、その暗闇には「森」や「自然」のような空間が広がっていると感じました。

120分のうち、8割が他の参加者と過ごす時間で残り2割が自分ひとり、といった時間配分。他の参加者とは、足元がザラザラするだとか、近くで音が聞こえるといった情報共有のやりとりがメイン。常に誰かが助けてくれる状況なので、不安や恐怖のようなネガティブな感情はほとんどありません。

むしろ、そんな助け合いによって日常よりも人の優しさを感じられます。

こういった暗闇での「対話」は、DIDの醍醐味のひとつだと思います。視覚情報というバイアスや社会的な肩書きを無くした人間同士のコミュニケーションはストレスフリーで、楽しいものでした。

体験後の気分は「スッキリ」

結論、かなり集中できた120分間でした!

最大の理由は、視覚情報というある種のノイズがなかったから。だからこそ、丁寧な「対話」ができたのかなと思います。ひとつひとつのことに集中できたから……というのはやや強引かもしれませんが、体験後の気分は「スッキリ」。

これについては、気持ちを落ち着かせることができた、120分間も目を休められたなどなど、いろんな要因があるかもしれませんが、デジタルデトックスのような側面もあってリラックスできました。途中、一人で考え事をしていた時は、雑念だらけ(!?)で、思ったほど自己内省することはできなかったんですけど(笑)。

そういえば、スタッフの方によると「ビジネスパーソンの客層」も増えているなんて話もしていました。暗闇でいろいろなものから解放される……という価値を感じた今では、その理由も納得です。

ここ「三井ガーデンホテル」においては、その高級感と落ち着いた雰囲気のある土地柄も暗闇体験に至るまでの気分を高めてくれる要素のひとつ。平日よりも予約率が高い週末は、早めの予約確保が必須です。

この「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」ですが、2020年にオープンする複合施設「ウォーターズ竹芝」でもバリエーションを追加して常設開催される予定。

あらためて、日本での展開を広げていくようなので、気になる方は要チェック!

ダイアログ・イン・ザ・ダーク
【公式ホームページ】https://did.dialogue.or.jp/