テイクアウトで食べ歩きしたい、品川区のおすすめ「TO GO」5選

戸越銀座商店街や青物横丁商店街などがあり、何かと街ブラが楽しめる街、東京・品川区。がっつりランチやディナーを楽しむのもいいけど、ここでは「TO GO」(テイクアウト)で楽しみたいお店をピックアップ。

食べ歩きをするか、はたまた “おみや” として買っていくか。名物の閻魔いなりからおでんコロッケまで、思わずパクつきたくなる!

01.
青物横丁の遠洲家
ピリ辛な名物「閻魔いなり」

©2018 kuroda takanori

京急線青物横丁駅を降りて旧東海道へと向かうと、通り沿いにあるのが「遠洲家(えんしゅうや)」。テレビの情報バラエティ番組でも取り上げられたことがある和菓子屋さんだ。ここの名物「閻魔いなり」は、休日ともなるとあっという間に品切れになってしまうほどの人気メニュー。

「閻魔いなり」の由来は、お店の裏にある長徳寺の閻魔堂。2002年(平成14年)、これが品川区の文化財に指定された際、記念に考案したという。16年経った今も人気を保ち続けているのは、一味唐辛子と共に煮た油揚げ、同じく一味唐辛子と白ゴマを混ぜたシャリの美味しさにあるのだろう。試行錯誤を繰り返し、最終的に現在の味付けとなった。

平日でも最低40個、「しながわ宿場まつり」の開催期間中は800個から1200個が、たった半日で売り切れてしまうという。「閻魔いなり」以外にも、おこわや赤飯、お餅なども1年中取り扱っているので、一度足を運んでみてはいかがだろう?

©2018 kuroda takanori

「遠洲家」

住所:東京都品川区南品川2-8-16
TEL:03-3471-7278
営業時間:10:00〜20:00(品物がなくなり次第、閉店あり)
定休日:第2第4日曜日、毎週月曜日
アクセス:青物横丁駅から徒歩7分

TEXT by:kuroda takanori

02.
「ALL DAY BRUNCH TO GO」の
サンドイッチ

©2018 shingai yuka

東急大井町線荏原町駅から徒歩2分、元編集者のキャリアを持つ店主の土生あかりさんが切り盛りする「ALL DAY BRUNCH TO GO」は、手作りサンドイッチと家庭的なお菓子がテイクアウトできるお店。

ローストチキン、ミートローフ、きんぴらなど、サンドイッチの具材はすべて店内で調理していて、味の個性が強いものを全面的に押し出すのではなく、毎日食べられるような、優しい馴染みのある味にほんのちょっと驚きがあるものを、というのがモットー。

タマゴとルッコラ(380円)は、カラメルとキャラウェイシードを使ったほんのり甘い黒パンとの相性抜群、チキン枝豆(410円)は、にんじんラペ、レタス、キュウリなど野菜がぎっしり入ったところに大葉がアクセントになって、食べ進めると嬉しい発見が。

全種類通して野菜のボリュームが多いので、通勤時に買っていく男性も多く、おにぎり感覚で食べられると好評。サンドイッチ以外にも、マフィンやパウンドケーキなどのお菓子にはバターミルク(ホエー)を使ったり、水分量を多くしたり、毎日食べたくなるよう重たくならない工夫が詰まっている。

店名は「1日中、ブランチ的なものを持ち帰れる」というコンセプトに由来。ライフスタイルに寄り添うような商品が並ぶショーケースを眺めるのも楽しい。

©2018 ALL DAY BRUNCH TO GO

「ALL DAY BRUNCH TO GO」

住所:東京都品川中延5-6-16
TEL:03-6886-1603
営業時間: 平日 7:30~(17:00)、土曜祝日 10:00~(17:00)※売り切れ次第終了
定休日:日曜ほか不定休(※お電話で確認を)
アクセス 荏原町駅から徒歩2分

03.
「五反田 信濃屋」の
唐揚げ

©2018 shingai yuka

JR五反田駅西口を出てすぐ、目黒川沿いにある「五反田 信濃屋」は、昭和25年(1950年)から続く鶏肉専門店。自然豊かな土地で育った大山どりと信玄どりが産地から毎朝直送される。

生鮮も取り扱うほか、豊富に並ぶお惣菜の中でも1日に40kg売れるという若鶏の唐揚げ(100g 200円)は、45年前から変わらない味付けで愛され続けている。もも肉はぷりっとしてジューシー、むね肉はしっとり、と食べ比べてみるのも楽しい唐揚げ。生姜が効いているものの、味付けはいたって薄口であっさりしていて、鶏肉の鮮度の良さがうかがえる。

鶏肉から出る油を使って揚げているため、胃にもたれることもなく1個食べたらもう1個、と止まらなくなってしまう。開店直後から飛ぶように売れていき、ショーケースが品薄になってきても客足は途切れない。

建設中の駅ビルや、銀行の支店がひしめく賑やかなエリアで、昔からの面影を残す店構えにホッとさせられる。揚げたての唐揚げを片手に川沿いを散歩するのも、街歩きにおすすめだ。

©2018 shingai yuka

「五反田 信濃屋」

住所:東京都品川区西五反田1-13-1
TEL:03-3491-9320
営業時間:9:00~19:30
定休日:日曜、祭日
アクセス:五反田駅から徒歩3分

04.
 フィルムラップの歴史ここにあり
「料亭 秀」の巻き寿司

©2018 料亭秀

東急大井町線荏原町駅より徒歩1分の「料亭 秀」。本格懐石から、宴会、お祝い、法事、ランチなど多様な食事の場に利用できるこの店は大正10年(1921年)創業、まさに地元に根付く老舗料亭だ。

店舗での食事と並んで人気なのが、巻き寿司の「巻之助」。今ではコンビニのおにぎりなどでも一般的な透明フィルムラップ方式を日本で初めて考案したのが、なんとこのお店。フィルムラップの効果で、海苔がしんなりすることもお米が固くなることもなく新鮮な風味が楽しめるのはテイクアウトする上でも魅力的。

初登場した1974年から幾度も改良を重ね、現在12種類で展開中の巻き寿司は、見た目も華やか。箱入りをお土産にするもよし、竹かごに入れてもらってホームパーティやピクニックに持っていくもよし、可愛らしい見た目が会話のきっかけにもなりそう。

こっくり鶏みそ、五目たまごなど老若男女問わず愛されそうなものは安心感があり、おしんこミックス、いか梅れんこんなど具材に個性が際立つものは小ぶりながらもパンチが効いていて印象的。その他、合鴨スモークにクレソンを合わせたもの、いくらサーモンにディルを効かせたものなど、様々な具材のミックスも取り揃えてあり、詰め合わせのアレンジが楽しめる。

価格は1本160円~290円で、1回の合計金額が3240円より注文可能。注文は利用日の2日前まで。本数や組み合わせも自由なのが嬉しい。

©2018 shingai yuka

「料亭 秀」

住所:東京都品川区中延5-6-3
TEL:050-3461-0093
営業時間:ランチ 11:30~15:00(LO14:00)、ディナー 17:00~22:00(LO21:00)
土日祝 11:30~22:00(フルオープン)
※配達・お届け 10:30~19:00
定休日:月曜日(12月~1月除く)※ただし月曜が祝日の場合、翌火曜が定休
アクセス:荏原町駅から徒歩1分

05.
「後藤蒲鉾店」の
おでんコロッケ

©2018 shingai yuka

品川区の戸塚、豊町、平塚にまたがり、全長約1.3kmと関東でも有数の長さを誇る「戸越銀座商店街」。近年、テレビ番組の街歩き特集などでもたびたび紹介されているこの商店街の中で、ひときわ活気があるのが「後藤蒲鉾店」だ。

おでんの具材を中心に揃えるこの店では、コロッケ、ハムカツ、メンチカツなど揚げ物も多数並んでいる。その中でも人気があるのが「おでんコロッケ」(70円)。小さなボール状のコロッケの中身は、練り物や大根などをつぶして、じゃがいもに混ぜ込んだもの。おでんの出汁もたっぷり具にしみこんでいるので、ソースなどつけなくても、ふんわりと香ばしい。

元々、立正大学のゼミが考案した地域おこしの企画として、戸越銀座名物を作ろうとしたのがこのおでんコロッケが生まれた発端。商店街のあらゆる店舗がオリジナルのコロッケを発売する中、おでんの具材を扱うこちらの店がおでんコロッケを発売するようになって、6〜7年が経つ。おやつ感覚で食べられる小ぶりなコロッケは、近隣の小学生がお小遣いで買いにくることもある人気商品で、1日平均100個以上、週末には300~500個以上も売れているそう。

©2018 shingai yuka

「後藤蒲鉾店」

住所:東京都品川区戸越2-6-8
TEL:03-3781-5686
営業時間:10:00~20:00
定休日:火曜日
アクセス:戸越駅から徒歩6分、戸越銀座駅から徒歩8分

Top image: © kuroda takanori
取材協力:品川区
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。