「世界最古のメタバース」、ついに始動

現在、大流行中の「メタバース」。

旧フェイスブック社が、社名を変更したことで一躍有名になったこの概念だが、じつはある小説が原点であるのをご存知だろうか。

アメリカの作家ニール・スティーヴンソンが1992年に執筆したSF小説『スノウ・クラッシュ』だ。

いわゆるポスト・サイバーパンクを形づくったこの小説のなかで、仮想の三次元空間である「メタバース」、そしてそのなかで生きる架空の自分「アバター」の概念が生まれた。

© brendapiquette67/Instagram

さて、そんな“メタバースの生みの親”であるスティーヴンソンが今年、満を辞して独自のブロックチェーン「Lamina1」を構築すると発表。

暗号資産界の大物ピーター・バッセネスとの共同で開発されるこのメタバースは、一体どんなものなのか?

声明によると、Lamina1は「スティーブンソンの小説を基にした没入型3Dメタバース」を最終的な目標としていて、特にVRとARの統合に注力したオープンメタバースになる予定だそう。

単なるビデオゲームやSNSのような通信に止まらない、“生活そのものが没入する”ような空間になるらしい。

バッセネスが語るには、「ブロックチェーンの成功のカギは、人々が求めているあらゆるリソースを提供して成功を後押しすること」。さらには「最高レベルのパートナーを集めてコミュニティを作り、イケてるコンテンツが生まれる空間を作り上げたい」とのこと。

ちなみに、バッセネスはクリプト界の偉大なパイオニアの一人であり、ビットコインなどの暗号通貨の世界に「マイニング・プール(複数人が共同でマイニングすること)」の概念を生み出した人物でもある。

さらに、Lamina1の財政支援者にはジョセフ・ルービン(イーサリアムの共同創設者)をはじめ、数々の大物投資家たちが名を連ねているというから、確かにそのコミュニティのクオリティには期待ができそうだ。

今年後半にはベータテストが実施される予定。

暗号資産界の大物と、メタバースの提唱者による新世界の構築──SFと現実における究極の融合点の誕生に注目だ。

© Lamia1official/Twitter
Reference: CoinDesk, LAMINA1
Top image: © iStock.com/tomograf, iStock.com/swisshippo
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