これが、おもてなしの未来。「アバター接客サービス」本格始動

東京五輪の招致演説にて象徴的なフレーズとなった「お・も・て・な・し」から、はや11年。日本の古き良き精神はいま、どうやら「アバター」へと受け継がれているらしい……!

アバターが画面越しに接客業務

©アバターダイニングラボ有限責任事業組合

最新のアバターやAI技術を駆使して「飲食業界のDX推進」を目指す、有限責任事業組合「アバターダイニングラボ」が、飲食店に向けた「アバター接客サービス」を発表した。

これ、従来の接客スタイルとは何が異なるのか。ひとつは、仮想キャラクターを通じて、画面越しに接客業務を行えるという点。接客に伴うキャラの発言や表情は、すべて人間が手動で遠隔操作しており、意思疎通の難しさや注文のすれ違いを起こさず、温もりのある接客が可能になったという。

また、アバターがイチオシ商品をおすすめしてくれたり、待ち時間にはアバターとさまざまな会話やゲームを楽しむこともできるらしい。昨今、問題視されている「カスハラ」行為もアバターという仲介役を通せば、状況は大きく変わってくるかもしれない。

アバターとしての「働き方」を提案

©アバターダイニングラボ有限責任事業組合

「アバター接客」によるメリットは、これだけではない。

アバターを操作するスタッフは、ネット環境とパソコンさえあればどこからでも働くことが可能なため、育児や介護中の空き時間を仕事に充てたり、リモートワークを希望する人にも、新たな働き方を提案することができる。

勤務にあたって服装や髪色などの身だしなみに制限がなく、少人数のアバタースタッフでも他拠点対応が可能になる点も、慢性的な人手不足や人件費の高騰を抱えている飲食業界を支える手立てとしても期待が持てる。

レストランなどで見かけるようになった配膳ロボットとは一線を画し「アバターが接客をしてくれる」という体験はかなりユニーク。私たちの外食における体験価値をまたひとつ新たな世界へと導いてくれることになりそうだ。

なお、都内の飲食店を中心に今年7月以降、アバターを用いた営業が開始されるという。久々に訪れる飲食店でアバターの接客を受ける……なんて体験が待っているかもしれない。

Top image: © アバターダイニングラボ有限責任事業組合
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。