せっかちすぎる現代人、YouTubeの動画視聴すら面倒くさい模様
OpenAIによるChatGPTの本格展開からおよそ一年が経過した今、もはや生成AIは、スマホのような生活に深く浸透した存在となりつつある。
続くMicrosoft社のBingや競合サービスに遅れを取るまいと、Googleが独自のチャットボット「Bard」をローンチしたのは2月のこと。当初、精度の低さや機能不備によって多くの批判を呼んだ同サービスだが、アップデートによって飛躍的な性能向上を成し遂げてきた。
今では、他のアプリとの連携など“Googleならでは”のサービス提供に向かいつつある。特に注目を浴びているのが、9月に発表された「YouTubeの動画を理解し分析する」機能である。
11月のアップデートでは、この機能がさらに強化。
YouTube上の動画を理解し、その内容をテキストで解説・要約してくれるようになったのだ。
米『The Verge』が試した例では、あるレシピ紹介動画について「Please give me the recipe for this YouTube video step by step.(この動画のレシピ手順を一つずつ教えて)」とBardに質問。その結果、材料のリストアップや、テキストで手順を紹介する返答が返ってきたという。
プロンプトによって精度に差はあるが、工夫すれば詳細かつ正確な要約を得ることもできるようだ。
ただし、この機能は現時点ではオプトイン参加者のみに提供されているもので、一般ユーザーが利用可能になるのはもう少し先と思われる。
依然としてテスト段階ではあるが、YouTubeをはじめとする他のGoogleサービスとの連携は、Bardのユニークな魅力として打ち出されていくことだろう。
検索エンジンを本業とするGoogleは、先行するGPTやBingに対し、どのような差別化を図るのか。更なるアップデートに期待していよう。