変わり映えない「iPhoneデザインを皮肉る」TikTok動画が話題

毎年のように最新機種が発表されるiPhone。しかし、近年はデザインや機能に対するマンネリ化の声も聞かれる。

そんななか、海外メディア「Creative Bloq」が、iPhoneのデザインの「代わり映えのなさ」を皮肉るTikTok動画がZ世代を中心に話題になっていると報じた。これは、単なるデザイン論争を超え、変化の激しいテクノロジー業界における企業のあり方、そして消費者が本当に求めるものについて、あらためて考えさせる重要な問いを投げかけている。

「カメラだらけの板」
iPhoneデザイナーの日常を描いた
風刺動画が拡散

@king_min_su

iphone designer studio📱🤣🤣

♬ 오리지널 사운드 - 티곰
TikTok / king_min_su

iPhoneのデザインを風刺した動画を投稿したのは、TikTokユーザーのking_min_su。いま、大反響を呼んでいる。動画は、次々とカメラレンズが増設されていくiPhoneの姿をコミカルに表現したもの。「そのうちiPhoneはカメラだけになる」というユーザーコメントは、現状に対する皮肉と将来への不安を表している。

また、別のTikTokユーザーtech_wizzdomも、iPhoneの開発風景を風刺する動画を投稿。最新機種の開発プロセスが、わずかなデザイン変更と目新しい機能の追加だけで完結するという皮肉が込められている。

「10年前のAndroidの機能をさも革新的なもののように搭載するのを忘れないでね」というユーザーコメントは、Appleの開発姿勢に疑問を呈するものとして注目を集めている。

@tech_wizzdom Exclusive, behind the scenes process of designing the new Apple iPhone 16 Pro #appleiphone #iphone16pro ♬ original sound - Tech Wizzdom 🧙‍♂️
TikTok / tech_wizzdom

シンプル?それとも退屈?
ユーザー間で巻き起こる議論

これらのTikTok動画に対する反応は、Apple信者とアンチの間で大きく分かれている。擁護派は「シンプルで完成されたデザイン」と主張するいっぽう、批判派は「革新性を失ったAppleは時代遅れ」と切り捨てる。

しかし、興味深いのは、どちらの意見にも「変化」を求める声が根底にあることだ。Apple信者にとっては、iPhoneの変わらない価値観こそが変化への対応であり、批判派にとっては、時代に合わせた大胆な変化こそが「進化」なのではないだろうか。

iPhoneを取り巻くトレンドと
ユーザーニーズの変化

iPhoneを取り巻くテクノロジー業界は、今まさに大きな転換期を迎えている。折りたたみスマホ市場の急成長、メタバースの台頭、そしてサステナビリティへの意識の高まりなど、ユーザーの価値観やライフスタイルは日々変化し、企業はそれに応えるべく、常に進化を求められている。

実際、調査会社「IDC」によると、2023年の折りたたみスマートフォン出荷台数は、前年比50%増の約1700万台に達すると予測されている。また、環境問題への意識の高まりから、スマートフォンの長寿命化も重要な課題として浮上している。これらの変化を踏まえれば、Appleが今後、どのような戦略で新たなiPhoneを開発していくのかは非常に興味深い。現状のデザインを維持し、機能や性能を進化させていくのか、それとも、折りたたみ式や新素材の採用など、大胆なデザイン変更に踏み切るのか……。

Appleの決断は、今後のスマートフォン業界、そして我々のデジタルライフに大きな影響を与えることになるだろう。そして、その決断を左右するのは、他の誰でもなく、“変化” を求め続けるユーザーひとり一人であることを忘れてはならない。

👀 GenZ's Eye 👀

製品側の進化は消費者のニーズを変化させる。iPhoneのように進化し続ける製品の停滞に不満を抱くなら、「売れる」ためには刺激的なアイディアも必要なのかも?

Top image: © iStock.com / AleksandarNakic
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。