大人気故、鯖落。日本人開発、偽中国語掲示板「対多」何?

ご存知の方も多いだろう、投稿が漢字だけで構築された謎のSNS「対多(ツイタ)」。

今月10日にリリースされるや否や、アクセスが殺到し、一時サービスが停止する事態に陥るほどの人気ぶり。その独特な世界観と、復活劇を遂げた開発者とユーザーの熱量が今、話題を呼んでいる……!

なぜか"理解っちゃう"偽中国語の面白さ

個人開発者・asaさんが制作した匿名掲示板サービス「対多」。最大の特徴は、なんといっても漢字だけで表現する「偽中国語」だ。

「ITmedia」によると、これは一見すると中国語のようにも見えるが、実は日本語で、ユーザーは試行錯誤しながらも意味の通じるコミュニケーションを楽しんでいるという。

解読が難しそうに思えるが、少し立ち止まって見てみると……? この、脳を少し使う感覚と読めたときのちょっとした達成感が、「対多」の面白さのひとつだろう。

@sasamiku_39 / X

開発者とユーザーが支え合う
熱いコミュニティ

同アプリはリリース直後から多くのユーザーの心を掴み「App Store」のソーシャルネットワーキング部門で6位にランクインした。評価は★4.7、レビュー数は933件と、その人気は数字からも明らかだ。

そんな人気も相まって、アクセス過多によるサーバダウンが発生。 開発者のasaさんは、サービスの一時停止を余儀なくされた。 それでも同氏は、偽中国語を使いながらも状況を丁寧に説明し、ユーザーに理解を求めた。 

@tsuita_official / X

これに対し、ユーザーからは応援メッセージが殺到。 asaさんとユーザーの想いが重なり合い、「対多」は見事復活を遂げた。

また、同アプリ内には「いいね」や「高評価」を表す絵文字が存在する。 これらの絵文字は、ユーザー同士の交流を促進するだけでなく、開発者であるasaさんへの感謝や応援の気持ちを伝える手段としても機能しているだろう。 「対多」は、単なるSNSの枠を超え、開発者とユーザーが共に作り上げる、温かいコミュニティとしての側面も持っているのだ。

アプリ内広告で収益化

あくまでもユーザーに寄り添った運営体制

「対多」は、サービス再開に伴い、広告動画視聴による収益化モデルを導入した。その目的は、あくまでもサービス維持のため。 asaさんは、収益よりもユーザーへのサービス提供を優先しており、広告視聴は任意としている。アプリ内には「此完全実施不必要作業。得物一切無。仮閲覧、運営者大感謝。」と記載されている。 この言葉からも、ユーザーファーストの姿勢が強く伝わってくるだろう。

昨今、様々なSNSが登場し、広告表示はもはや当たり前になりつつある。 そんななかで「対多」の広告モデルは、作り手とユーザーの距離が近いからこそ成立する、新しい収益化の形と言える。

「対多」は、偽中国語というユニークな表現方法で、他のSNSにはない魅力を生み出している。 そして、開発者とユーザーの距離の近さも最大の魅力と言えるだろう。 既存のSNSに飽きてしまった人も、今までにないSNSに触れてみたい人も、ぜひ一度、「対多」の世界を覗いてみていただきたい。

対多

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。