「生命の起源」に関する7つの説、あなたが信じるのはどれ?

生命はどのように誕生したのか。その起源は長年謎に包まれてきた。

「創造論」以外にも、科学的な視点からさまざまな理論が提唱されているが、それらもすべて完全なものではない。しかし、何事にも必ず「始まり」は存在するはず。

『Interesting Engineering』でライターを務める地質学のプロ・Christopher McFadden氏が、有力とされる7つの説をまとめた記事を公開。

あなたは、どれを信じたい?

1. 自然発生説

古代ギリシャ時代以来から、多くの思想家や哲学者、あのアリストテレスさえもが、生命は非生物的な物質から”偶然に起こる”と提唱してきた。

しかし、さまざまな実験で微生物が非生物からではなく他の微生物から生まれることが証明され、最終的に信用されなったんだとか。

2. 原始のスープ理論

1920年代に提案されたこの理論は、塩基性有機化合物が化学的な「スープ」の中で形成され、最終的に生命の誕生に繋がったとするもの。

例えば、雷などの亜ネルギー入力で化学反応が起きると、複雑な有機分子が形成され、初期の微生物が誕生するという。ただ、「地球の初期の大気は中性か酸化であり、有機分子の形成は困難である」と主張する学者も……。

3. 熱水噴出孔説

噴出孔は、過熱したミネラルが豊富な水を送り出される場所で、現在でも深海の生態系の安息の地となっている。

ここでは、溶解した炭素、水素、窒素が深海の噴出孔構造内の隅々に閉じ込められて濃縮されることで、最終的に「原始スープ理論」と同様のプロセスをもたらすと考えられている。

4. 粘土で作られた説

これは有機化学者のアレクサンダー・グラハム・ケアンズ・スミスが提唱した理論で、最初の複雑な有機分子はパターンを形成する足場として「粘土」を利用した可能性があるというもの。

この考えは、「粘土の結晶は、成長して互いにくっついてもその構造を維持し、他の分子を巻き込むことができる」という事実に基づいている。

5. 氷から誕生した説

約30億年前、大量の氷が初期の有機分子を紫外線による破壊から守ったといわれている。

これは、生命が氷の環境で誕生したことを提唱しており、そこでは凍結融解サイクルによって有機化合物が共融相に濃縮され、生命の形成に必要な化学条件が揃っていたのではと考えられている。

有機分子は低温でより安定するため、その長期にわたる持続性と集中が、初期の生命体につながる連鎖反応を起こしたというわけ。

6. RNAワールド説

これは、生命はリボ核酸(RNA)の形成から始まったというもの。

そもそも、生物は遺伝情報をつかさどる核酸分子と化学反応を触媒する化学物質からなっている。そして、生物の誕生の最初の段階では、まず初めに自己複製機能と様々な反応の触媒機能を持つRNA分子(リボザイム)が出現したのではと考えられている。

7. パンスペルミア説

「パンスペルミア」とは、生命やその構成要素は宇宙から運ばれて来た、つまり私たちはエイリアンであるという考え。化学反応により生成した有機物が、宇宙の塵、隕石、彗星などによって地球に運ばれ、更に化学進化が進み生命が生まれた可能性を示唆している。

非常に興味深いけど、これはあくまでも「地球での生命の誕生」について。生命の起源そのものには答えられていない気が……(笑)

 

以上が、McFadden氏がまとめた有力な7つの学説。

どれも完璧ではないみたいだけど、どのみち解明されていないのなら、信じるか信じないかはあなた次第

永遠に解けない生命の神秘、詳しく知りたい方はInteresting Engineeringの元記事もチェックしてみて。

私たちはいったいどこからきたのか──。

いくら化学が進歩しても、私たちが生命の起源を知ることはおそらくないでしょう。 

ただ、1つだけ言えるのは、今ある全てが奇跡だということ✨

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。