「バレンタイン=恋愛イベント」は過去のもの?ロッテの調査より、“令和のバレンタイン”の楽しみ方
「バレンタインデー=好きな人にチョコを渡す日」は、もはや昔の話?
令和では「誰に贈るか」よりも「誰と楽しむか」が重要になっているようだ。株式会社ロッテが2025年のバレンタイントレンドを予測した「2025年バレンタイン意識調査」によると、バレンタインは“感謝の気持ち”や“チョコレートを楽しむ時間”を大切にするイベントへと変化しているという。
バレンタインの主役は「家族」と「友人」
同調査で「誰にチョコレートを渡したいか」という質問に対し、最も多かった回答は「家族」(61.0%)だった。恋人やパートナーを抑えてトップになったという結果に、時代を感じずにはいられない。続いて「配偶者・パートナー」(39.8%)、「友人」(35.2%)と続き、バレンタインは大切な人へ「ありがとう」の気持ちを伝える貴重な機会になっているようだ。
さらに、ここ数年の変化として興味深いのは、チョコレートを渡す相手として「学校の先輩・後輩」が増加傾向(26.3%増)にあること。いっぽうで「仕事の上司・部下・同僚」は減少傾向(27.9%減)にあり、プライベートと仕事の線引きが明確になっている現代社会を反映しているのかもしれない。

自分へのご褒美にも、ちょっと贅沢なチョコレートを
バレンタインの新しいトレンドとして「ご褒美チョコ」という言葉も定着しつつある。同調査によると、約3人に1人(31.8%)が自分自身にチョコレートを贈ると回答しており、その割合は10代女性においては45.0%とさらに高い結果に。
自分への投資やセルフケアが重視される時代において、頑張った自分へのご褒美として、あるいは日々の疲れを癒やすアイテムとして、バレンタインに特別なチョコレートを選ぶ人が増えているのかもしれない。



手作り vs 購入、世代間で異なるチョコレート事情
チョコレートを手作りする人と購入する人の割合にも、興味深い世代間ギャップが見られた。20代以下の女性は「手作り派」が約6割を占めるのに対し、40代以上の女性では「購入派」が約9割を占めている。
「手作り派」の増加の背景には、10代の86%が友人にチョコレートを渡す予定と回答していることから、根強い友チョコ文化の存在が考えられる。また、節約志向も「手作り派」を後押ししているようだ。一方、「購入派」の若年層は、時間を効率的に使いたいというタイパ志向が強い傾向にある。



ミルクチョコレートの根強い人気! その理由は?
数あるチョコレートの種類の中で、バレンタインに最も人気なのは、王道の「ミルクチョコレート」だ。感謝の気持ちを伝える際に渡したいチョコレートの種類を尋ねたところ、「ミルクチョコレート」が70.6%と圧倒的な支持を集めた。「好きの気持ち」(66.8%)、「お疲れ様の気持ち」(58.4%)、「ご褒美の気持ち」(51.0%)と、伝える気持ち別に見ても、ミルクチョコレートは人気が高い。
その人気の理由は、「甘さが好きだから」(42.5%)、「親しみやすさや安心感があるから」(40.3%)、「苦手な人が少ないから」(36.7%)といった意見が多く、子どもの頃から慣れ親しんだ甘さや味が、多くの人に愛されていることがわかる。
バレンタインデーは、もはや「恋人たちの日」だけのものではない。友人や家族、職場の同僚、そして自分自身に、感謝や労いの気持ちを込めてチョコレートを贈ってみてはどうだろうか。相手への思いやりを伝えるとともに、チョコレートの甘さに癒される、そんなバレンタインを過ごしてみてほしい。

