グローバル社会を生き抜く「STEAM教育」のススメ
小学校でプログラミング教育が必修化され、将来AIに仕事が奪われるかもしれない……なんてニュースも目にするようになり、「子どもたちの将来に必要な教育って何だろう?」と、不安に感じているZ世代の保護者の方もいるのではないでしょうか?
そんなパパママにぜひ知ってほしいのが、遊びを通して子どもの無限の可能性を引き出す「STEAM教育」です。
STEAM教育とは?
STEAM教育とは、 Science(科学)、Technology(技術)、 Engineering(工学)、 Art(芸術)、Mathematics(数学)の5つの領域を横断的に学習させる教育アプローチのこと。詰め込み型の学習ではなく、子どもたちが自ら課題を発見し、創造的な解決策を生み出す力を育むことを目的としています。
たとえば、ロボットを製作する過程でプログラミングや機械工学、物理、数学などを総合的に学習したり、環境問題について考える際に、科学、技術、工学、数学、芸術の知識を駆使して解決策をデザインしたりと、教科の枠を超えた自由な学びがSTEAM教育の特徴です。
なぜ今、STEAM教育が注目されているのか?
STEAM教育が生まれた背景には、21世紀に入り加速するグローバル化と技術革新があります。AIやビッグデータ、IoTなど、テクノロジーが次々と誕生し、私たちの生活や働き方を劇的に変えつつあります。
世界経済フォーラムの「仕事の未来レポート2020」では、 人間と機械のあらたな分業により、2025年までに8,500万人の仕事が打撃を受け、自動化されるであろうとの予測も。これからの時代を生き抜くためには、AIには代替できない、人間ならではの能力が求められるとされています。
「変化への対応力」「問題解決能力」「創造力」といったスキルは、まさにSTEAM教育が育むことを目指している力そのもの。だからこそ、アメリカでは2000年代初頭から国家戦略としてSTEM教育(STEAM教育の前身)を推進し、初等教育から高等教育まで、あらゆるレベルで導入されてきました。
「アメリカの競争力と将来の経済成長の鍵は、国民のSTEMリテラシーにある」という認識のもと、官民一体となって教育改革が進められています。世界各国もSTEM教育の重要性を認識し、積極的に導入を進めている現状です。
子どもの五感を刺激する
旅×STEAM教育で、最高の思い出を!
STEAM教育は机上の学習だけにとどまりません。じつは、旅行好き家族にとって、STEAM教育はまさにぴったりの学習方法と言えるでしょう。旅先での様々な体験を通して、子どもたちの好奇心と探求心を刺激し、STEAM教育の5つの領域を自然に学べるチャンスがたくさんあるからです。
たとえば、歴史的な建造物を訪れた際に、その建築様式や構造について親子で話し合ってみましょう。これはSTEAM教育の「E(工学)」の要素に触れる良い機会。また、自然豊かな場所を訪れた際は、動植物の生態系や環境問題について考えることで、「S(科学)」の視点を育むことができます。さらに、現地の文化や芸術に触れることで、「A(芸術)」の感性を磨くこともできるでしょう。
旅行先では、子どもたちは五感をフル活用して、様々なことを吸収します。その吸収力をSTEAM教育と結びつけることで、より深い学びへと繋げることができるでしょう。
STEAM教育で未来を切り拓く
グローバル社会で活躍する子どもたちへ
STEAM教育は、子どもたちの未来の可能性を広げるための投資です。AIやロボット技術によって、多くの仕事が代替されるであろう未来において、人間にしかできない仕事、創造性や共感性、そして問題解決能力を必要とする仕事がより重要になるはずです。
グローバル社会においては、多様な文化や価値観を理解し、異文化の人々と協働できる能力が求められます。STEAM教育を通して、様々な分野に興味関心を持ち、自ら学び続ける姿勢を育むことは、子どもたちがグローバル社会で活躍するための大きな武器になるはずです。