コカ・コーラ、初のプレバイオティクス炭酸飲料「Simply Pop」を発表

コカ・コーラ社は2025年2月、新たな健康志向飲料としてプレバイオティクス炭酸飲料「Simply Pop」を発表した。

この製品は、腸内環境を整えるプレバイオティクスを6グラム配合し、さらに免疫サポートのためのビタミンCと亜鉛を含む。フレーバーはストロベリー、パイナップル、マンゴー、ライム、フルーツパンチ、シトラスパンチの6種類で展開される。

プレバイオティクスとは?プロバイオティクスとの違い

プレバイオティクス(Prebiotics)とは、腸内の善玉菌(プロバイオティクス)のエサとなり、腸内環境を改善する食物繊維やオリゴ糖などの成分を指す。

これに対し、プロバイオティクス(Probiotics)は実際に腸内で働く善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌など)を指す。つまり、プレバイオティクスは腸内の有用菌を育てる役割を担い、プロバイオティクスはその菌自体を摂取するものである。

Simply Popには、食物繊維が6グラム含まれており、これがプレバイオティクスとして機能する。腸内環境を整えることは、消化機能の向上だけでなく、免疫力の強化や代謝の改善にもつながるとされている。

近年の健康ブームにより、プレバイオティクスを含む食品や飲料の市場は拡大傾向にあり、Simply Popもこのトレンドに乗る形となる。

健康志向の炭酸飲料市場とSimplyブランドの強み

プレバイオティクス炭酸飲料市場は急成長しており、2025年から2032年にかけて35億ドル規模に達すると予測されている。コカ・コーラ社は、この成長市場に「Simply Pop」を投入することで、健康を意識する消費者層をターゲットにする。

特筆すべきは、Simplyブランドの強みを活かした展開だ。

Simplyは、もともとオレンジジュースやレモネードなどのナチュラル志向のジュースブランドとして成功しており、その「自然でシンプルな原材料」というイメージが消費者に支持されている。そのため、新たな健康志向の製品としてSimply Popが登場するのは、ブランドの信頼性を活かした戦略といえる。

SimplyのシニアディレクターであるTerika Fasakin氏は、「プレバイオティクス飲料市場は急速に拡大しており、消費者の嗜好も進化しています。私たちはSimplyのブランド力を活かし、この成長市場での存在感を高めることを目指しています」と述べた。

競合との違いとマーケティング戦略

現在、プレバイオティクス炭酸飲料市場では、「Poppi」や「Olipop」などのブランドがシェアを拡大している。これらは、健康志向の消費者をターゲットにした低糖・低カロリーのプレバイオティクス飲料であり、Whole FoodsやTargetなどの大手小売店でも人気を集めている。

その中でSimply Popは、フルーツフレーバーを前面に押し出し、より親しみやすい味わいを提供することで差別化を図る。コカ・コーラ社の調査では、「プレバイオティクスに興味はあるが、味に不安を感じる」という消費者が多いことが判明。そこで、果汁を活かした風味を重視し、健康志向と飲みやすさの両立を目指した。

マーケティング戦略としては、「Simply Pop」を「ジューシーな新しいソーダ」と位置づけ、デジタル広告やインフルエンサーマーケティングを活用する。加えて、女性向けメディアDear Mediaと提携し、ポッドキャストツアーを実施。

単なる飲料ブランドとしてではなく、「ライフスタイルの一部」としての認知を広める計画だ。

 

Simply Popの登場により、コカ・コーラ社はプレバイオティクス炭酸飲料市場での地位を確立し、健康志向の消費者層に向けた新たな選択肢を提供することとなる。

競合ブランドとの差別化を図りながら、Simplyのブランド力を活用した展開がどのような成果を生むのか、今後の市場動向に注目が集まる。

Top image: © Coca-Cola
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。