自己憐憫を克服するための5つのステップ
「自己憐憫」とは、いろんなことが上手くいかないときに、ついつい「わたしって何て可哀想なんだろう」と憐れんでしまうこと。経験がありませんか?
自己憐憫をしても根本的な問題解決にならないばかりか、マイナス思考がクセになる危険性も。ここでは自己憐憫を克服するための5つのヒントをご紹介します。
1. 自己憐憫には中毒性があると認識する
自己憐憫は快楽物質を誘発する麻薬のようなもの。そのときは一瞬気持ちがラクになるものの、問題を解決してくれることは決してありません。
逆に、自己憐憫の気持ち良さを拠りどころにするようにもなり、「何か嫌なことがあっても自己憐憫で感情を処理できるから、問題に立ち向かう必要はない」という思考回路を作り出してしまいます。
すると、状況を改善しようとする意欲から遠ざかってしまう危険性が。ですから、まずは自己憐憫が中毒性のある麻薬のようなものであって、長期的には精神的にも物理的にも自分に良くないのだと認識することが大事です。
2. 自分より大きな存在について考える
たとえば、仕事でミスをしたことで、その日機嫌が悪かった上司に散々小言を言われたとしましょう。そんな時に、「自分って何てタイミングが悪いんだろう、そういえばあの時も…」なんて思ってしまうこともあるかもしれません。
まずは、果てしないマイナス思考回路を一旦ストップ!大きい何かに目を向けましょう。空を見たり、海を見たり、海外のこと、地球のこと、宇宙のこと…。
すると、上司に怒られたことなんて、ちっぽけに思えて来ませんか?
3. 頭の中でくよくよ考えず、紙に書き出してみる
頭の中だけで自分を憐れんでいると、同じ想いや考えが永遠にループしがちです。これを防ぐために、状況や想い、それに伴う考えを可視化することが大事です。
一番簡単なのは、頭の中に浮かんできたことをノートや紙に書き留めるやり方。状況や感情に名前を付けることで、もやもやとした実態のない想いを長時間抱えなくても良くなります。
ポイントは、悲しい気持ちだけを書き連ねるのではなく、どんな状況が悲しい気持ちを招いているのかを具体的に書き出すことです。何に問題があるのかが見えれば、行動を起こすことも簡単になるはず。
4. 年上の友人に話を聞いてもらう
周りに経験豊富な年上の友人はいませんか?年上の友人たちは、あなたが自己憐憫を引き起こしているネガティブな状況など、とっくに体験済みかもしれません。
そのため、あなたに安易に同情するのではなく、体験に基づいた貴重なアドバイスをくれることが多いもの。時には手厳しい意見を言うこともあるでしょう。しかし、そこで腹を立てていては、自己憐憫から抜け出すことはできません。彼らの言うことに素直に耳を貸して、問題解決のヒントをもらいましょう。
5. 実際に何か問題を解決してみる
自己憐憫は、何かひとつの大きな問題から、複数のネガティブな要素が呼び起こされて起こることが多いように見えます。
失恋した→もういい歳だし、仕事もパっとしないし、貯金もないし、そういえば友達が最近結婚したな、わたしはなんて不幸なんだろう…というように。
それはネガティブ思考の連鎖を繰り返す脳のクセのようなものです。ですから、その連鎖を断ち切るために、まずは1-4までの項目を実践して、問題を把握したらひとつずつ問題を解決してみましょう。
自己憐憫の快楽に代わるご褒美を脳に与えることで、「これはできたから、次はあれもやってみよう」というポジティブな思考回路を作ることができます。憐れみに浸っている時間を使って、もっと新しいことや楽しいことができるようになれば、素敵だと思いませんか?