出産後、昏睡状態に陥ったママ。ナースの「とあるアイデア」で奇跡の回復
2014年9月。ジェレミーさんの妻・シェリーさんは、めでたく女の子リランちゃんを出産。しかし、その直後に容体が急変し、意識不明の昏睡状態に陥ってしまいましたーー。
出産直後、母親が重体に…!
彼女はその時のことをこう振り返っています。
「はっきりと覚えています。ストレッチャーに横たわりながら、手術室に戻されました。私はそのとき、死んでしまうのではないかと恐怖心で泣いていて、医師に必死に訴えかけていたんです。そして、その予想は間違ってはいませんでした」
血の塊が破れ、肺に液体が溜まってしまったシェリーさんは、脳への酸素供給が困難な状態に。血圧が急上昇し、それから一週間ほど意識を失ってしまうことになってしまいました。
夫・ジェレミーさんや周囲に居た医師たちも、「もう彼女を失ってしまうだろう」と諦めかけていたそうです。しかし、そのとき看護士のひとりがある方法を試したところ、奇跡が起きました。
赤ちゃんの声で
母親の意識が回復!
このアイデアは、看護師のアシュレーさんが試したものでした。
「私たちは、赤ちゃんにとって母親との肌と肌との触れ合いが、とても良い影響をもたらすものだと知っていました。だから、母親にとってもきっと同じなのではないかと考えたのです。赤ちゃんは無事に生まれてスクスク育っていましたから」
ジェレミーさんがシェリーさんの上にリランちゃんをのせると、すぐにスヤスヤと眠り始めたそう。アシュレーさんはこう続けます。
「本当は彼女に泣いてほしかったんです。だから皆でつついたりして、どうにか泣かせようと頑張ったのですが、とても心地よさそうな表情をしていて、うまくいきませんでした。でも、ようやく彼女を泣かせることができたとき、やっぱり何かが起きたのでしょう。シェリーさんが目を覚ましたのです」
その後、シェリーさんの容体は順調に良くなり、今では完全に回復。2015年9月には1年前に起きた奇跡についてこうコメントしています。
「こんなに素晴らしいことがあるでしょうか。小さな赤ちゃんにこんなに凄い力があるなんて。生まれたばかりでまだ何もできないはずなのに、彼女は私を…。彼女の声が私に闘う力を与えてくれたんです。あれから1年。どんなに状況が変わったか!いまは1歳になったリランと暮らしながら、ナーススクールに通っています。神様が救ってくれた人生のこれからが楽しみで仕方ありません!」
彼女はこの一件を本に書き、多くの人に伝えているのだそう。母と子の間には、見えない力が働いているものなのかもしれません。それにしても、無事でなにより!