6時間睡眠は、飲酒状態と同じ?しかも、寝不足の回復には数ヶ月かかることも・・・
Licensed material used with permission by:AsapSCIENCE
毎日の睡眠時間、どれくらいとっていますか?もしかして、6時間で十分!なんて思っているんじゃ…。その考え、危険かもしれません。
サイエンス系YouTubeチャンネル「AsapSCIENCE」の動画では、4・6・8時間それぞれの睡眠時間で生活した場合、一体どんな影響が現れるのかを詳しく説明しています。その結果には驚き。日本語字幕で見ることが出来るため、一度覗いてみては?ここからは、動画の内容を具体的に説明していきます。
最適な睡眠時間って?
注目の実験結果とは
ペンシルベニア大学とワシントン州立大学が行った実験では、1日平均7~8時間睡眠をとっている健康な男女を48名集め、3つのグループに分けました。
14日後、8時間睡眠のグループに比べると、4・6時間睡眠のグループの注意力が確実に欠如していることがわかりました。
まず、6時間睡眠のグループは、酒に酔っている時と同じような状態になっていたことがわかり、4時間睡眠のグループはテストの途中で寝てしまう人も現れる始末。
さらに興味深いことに、4・6時間睡眠のグループの脳機能は、ある一定のレベルまで落ちて横ばいになるのではなく、時間が立てば立つほど下り続けていきました。
つまり、睡眠不足のダメージは累積されるということがわかったのです。
睡眠不足のダメージは
どんどん貯まっていく
では、睡眠不足のダメージは回復できるのでしょうか?検証の結果、1〜2日の睡眠不足はすぐに解消されるようでしたが、数週間から数カ月にわたる慢性的な睡眠不足のダメージの場合、その分長い期間、質のいい睡眠をとる必要がありました。
数週間から数ヶ月かけて脳機能は回復するといいますが、長期間の睡眠不足によるダメージが恒久的なダメージを残すのかどうかについては、未だにハッキリとはわかっていないようです。
ちなみに、睡眠不足という習慣にも次第に慣れてしまうため、自分では能力の減退に気づくことが出来ないのだとか…。
睡眠不足は厳禁
でも、寝過ぎるのも危険!
そうなると、一体どのくらい睡眠を取れば十分なのかが気になるところ。多くの科学者達が言う理想の睡眠時間は7〜8時間。統計によれば、睡眠時間が7時間未満の人々は、心臓病や肥満、糖尿病のリスクが高まり、その他の病気も含めた死亡リスクは12%高くなったそうです。
しかし、ここでもう1つ驚きの事実としてあるのは、長時間睡眠を取る人々についても同様に心臓病や肥満、糖尿病のリスクが高まり、死亡リスクが30%増したこと。つまり、寝過ぎもよくないのです。
必要な睡眠時間には、遺伝的な要因も関係しているようです。6時間睡眠でも平気な人というのは、遺伝子に特定の変異があることがわかっています。ある実験では、その遺伝子に似せてマウスの遺伝子を組み替えたところ、1.2時間も長く起きていられるようになったといいます。
結果、同様の遺伝子を持つ人は、生物学的に効率のいい睡眠をとっていることがわかりました。
結局のところ、最適な睡眠時間は自分の体に判断してもらうしかないというわけ。万人に合わせた規格は存在しません。結論として、なんともざっくりしてしまいますが、眠たい時は寝るというのが一番のようです。
あなたはいつも何時間寝ていますか?もしも、毎日継続的にちょっとだけ無理をして頑張っているというのであれば、気づかないうちにとてつもなく能率の悪い状態で日々を過ごしている可能性があります。
眠いと思ったら寝る。と聞くと、そんな自由な暮らしなかなかできないよ…とも思ってしまいますが、もし改善することができれば、それこそ無視できないくらいの劇的な変化が望めるかもしれません。
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