心に余裕がないときの、整え方。

「マインドフルネス」という言葉を耳にしたことあるでしょうか。その定義を簡単にまとめると「今この瞬間に、価値判断をすることなく、注意を向けること」。心の病にかかってしまったとき、本来の心を取り戻すために行う治療のことです。日本人に馴染みが深い禅にも似ています。

このマインドフルネスや禅を使って、人間関係のストレスを解決しているのが、禅僧でありながら医師の肩書きを持つ川野泰周さん。彼は著書の『あるあるで学ぶ 余裕がないときの心の整え方』で、あなたの心を軽くする治療法を紹介しています。

私って心が狭い?
友人の話に「劣等感」

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劣等感とは、自分が他人よりも劣っていると感じる心の動きです。

「あの人に比べて年収が低い」
「私はあの人よりもスタイルが悪い」

など、こういった心の動きは、自分を他者と比較することが出発点となっています。しかし、よく考えてみてください。あなたが劣っていると感じた根拠は、社会が決めた“モノサシ”です。禅で教えているのは、この社会の“モノサシ”を一度捨てること。社会ではなく、自分の決めたルールで、しっかりと生ききることが大切なのです。

また、他者と競い合うほど不毛なことはありません。他者と競い合っているうちは、どんなに自分が優位に感じたとしても、決して満足ができないはず。逆に、自分自身としっかり向き合うことができれば、他者と比較しても劣等感を感じることがなくなっていくでしょう。

「また今日も上司から
怒られる」と思うと、怖い

仕事上でミスをすると「こんなミスをする自分を、上司は嫌いになったに違いない」と考える人がいます。こうした思い込みが「また怒られるのではないか」という気持ちに変換され、いつしか上司に対して恐怖を覚えるようになるのです。

自分に当てはまるという人向けに、心を落ち着かせるテクニックを紹介します。スポーツ選手は、精神を落ち着かせるために、大事なシーンに立ったときは決まった動作をとるといいます。野球のイチロー選手が打席に立つ前や、ラグビーの五郎丸選手がペナルティ・キックを蹴る前などに行うお馴染みの動作。これらは“キーアクション”と呼ばれるものです。

この動作を応用して、自分だけの“キーアクション”を決めましょう。たとえば、胸に手を当てて「私は大丈夫」とつぶやきます。自分が穏やかな気持ちでいられる空間で、普段からこの“キーアクション”を繰り返し刷り込ませれば、やがて、怖いと思う瞬間があったときも“キーアクション”を行なって、反射的に穏やかな気持ちになれるでしょう。

「こらっ!」
子どもが言うことを
聞きません…

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幼児には大人の常識が通用しませんし、しばしば他人に迷惑をかける行動をとることもあります。そのたびに自分の子どもを叱るのって、疲れてしまいますよね。理屈や言葉が通じない子どもに対してストレスを抱えた場合は、仏教の教えを守るといいでしょう。

仏教とは、智慧を身につけるための教え。世の中では普通「分別があること」を良しとしますが、仏教ではその逆なのです。子どものことを「片付けができない悪い子」「言うことを聞くから良い子」と分別していませんか?

仏教では、こういった分別をやめることを説いています。

もっとも大切なのは、子どもを思い通りにしたい、という“こだわり”から親自身が解放されること。たとえば、子どもが片付けをしない場合、「おもちゃを元の場所に片付けよう」と注意をして、「片付けさせなければいけない」という目的を手放してみてください。

そのあとは、ある程度子どもの自由にさせて、子ども自身の気づきを待つ。これが大事なのです。

上司からの無茶なお願いに
「イライラ」が抑えられない

会社組織のなかで働いていると、ときとして上司から無茶な要求を振られることがあります。コミュニケーションが雑になり、集中力が途切れがちになるため「なんで俺に…」とイライラを抱えたまま行動に移しがちですが、これは危険です。

人間は、感情で動く動物。他者のせいで思い通りにいかないとイライラが生まれ、そのイライラを引きずってしまうのは問題でしょう。そのため、マインドフルネスの世界では、瞬間的に感じたイライラや怒りを、そっと心から手放すことを推奨しています。

怒りの感情と上手に付き合う「アンガー・マネジメント理論」によれば、怒りのピークは六秒だ、と言われています。もし、あなたが怒りを感じたときは、ゆっくり深呼吸を三回繰り返してみましょう。そうすると、以下のような効果が期待できます。

・怒りのピークが過ぎる
・意識が負の感情から呼吸に切り替わる
・深呼吸で落ち着きを取り戻せる

呼吸はストレス社会を生き抜くための、最高のツールと言えます。ぜひ試してみてください。

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