ストレスフリーに生きたいなら、「自分勝手な人間」になることが大切。

誰もが人生を送るうえで、悩みや不安に直面することでしょう。ただ、自分自身でその心配事を解決できるのなら特に問題はありません。

だけど、その対処が難しいと感じる人に、「The School of Life」の動画を踏まえてアドバイスをするなら、自分勝手になること

動画の前半は、人生をどう解釈するのか?という壮大なテーマから。後半では、僕たちはどうするべきか?という具体例を提示してくれます。

人生は切り開いていくのか?
それとも、決められているのか?

哲学の歴史で、いつも論争になっているものがある。それは、「自由意志」なのか、「決定論」なのかという議題。

これを言い換えるならば、人間は自分の行動を全て決められるのか、それとも制御することのできない超人間的なものによって生かされているのか、ということ。

古代ギリシャから始まり、古代ローマ、キリスト教信者、そして現在を生きる科学者まで、同じようなディベートが繰り返されている。

これといった結論を導き出すことができない理由は、一般的に「自由意志」か、「決定論」かという2つの選択肢しかないから。

だけど、ちょっと違う角度から質問を考えて直してみると、興味深くなる。例えば、「自分自身に関わりがより強いのは、この2つでどっちなのか?」といった具合に。

先の疑問を解消するために、「何かに失望してしまう人」と「何かに願望を抱く人」という、大きな2つの人間性から考えていこう。

前者は、責任がいつも自分自身以外にあると考えるそう。

例えば、親や学校、政府、上司、メディアによって、人生が形作られる。その結果は、過小評価や自己欺瞞へと繋がる。

対して、何かに強い希望を抱く人は、自由意志の意味をはき違えてしまう可能性がある。

どんなことにでも「自分のおかげだ」と信じるように。それは仕事や収入、人間関係、成功などに影響する。

もちろん悪いことではない。だけど、物事が上手くいかないと非常に辛くなり、ときには怒りを感じることもあるだろう。

どちらの性格の人も、「自由意志」が向いているのか、「決定論」が好みなのか、何かしらの答えを信じているかもしれない。

自分が安心できる、または幸福でいられるのは、どちらなのかと突き詰めていくのが大切なのだと思う。つまり、一人ひとりによって、信じるものは異なる

状況は変えられなくても
態度は変えられる

だけど、どちらを信じるべきかを決められない場合には、ストア学派の意見を参考にしてみると良いかもしれない。

彼らは、自分自身が2つの概念の間にいるというイメージを持つように推奨するようだ。

分かりやすくするために、ストア学派の学者たちは、私たちが「どこに行くか分からないカートに繋がれた犬」のようだと言う。

そのリードの長さは、ある程度の自由を得られる余裕がありながらも、全ての行動を可能にするものではないもの。つまり、犬は大抵のことなら何でもできる状況。でも、もしも不可能なことがあっても、カートに引きずられるよりは良いのではないか、と彼らは主張。

だけど、私たちは犬よりも早くリードに繋がれていることに気づけるだろう。それは、人間が他の生き物と異なる点なのかもしれない。さらに、カートが思いもよらぬ方向に行ったときに、首に痛みが来るということも、すぐに予測できる。

要するに、瞬時に状況を把握して、対応する能力が人間にはある。それを知ることで、何がコントロールできて、何を受け入れるしかないのかということが見えてくるかもしれない。

おそらく、状況を変える力は持っていない場合の方が多いだろう。でも、「どういう態度で対応するのか」というのは、私たちでも決めることができる。

最後の部分を言い換えるならば、自分の人生に何が起きたとしても、物事を都合よく解釈するのがキーポイントということ。

これを「悩み」を解消する方法の場合で考えるならば、ときには責任転嫁をして、自分勝手になることが大切なのかもしれません。

Licensed material used with permission by The School of Life
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。