「プレゼンティズム」とは?仕事のやる気が出ない原因とセルフチェック方法を解説
目次
「なんだか、いつもの自分じゃない……」そう感じること、ありませんか?
朝スッキリ起きられない日が続いたり、仕事に集中しているつもりが、気づけば別のことを考えていたり。熱があるわけじゃない、でも本調子じゃない。そんなモヤモヤした不調のサイン、見過ごしていませんか?
この記事では、そんな見えない不調の正体と、そこから抜け出して、もっと心地よく働くためのヒントを一緒に探っていきましょう。
なんとなく不調……は、
「プレゼンティズム」のサイン
パソコンの前に座ってはみたものの、なかなか仕事モードに切り替わらない。気づけばSNSを眺めていたり、関係のないことを考えてしまう。周りの同僚はイキイキと仕事をしているように見えて、なんだか自分だけが取り残されているような焦りを感じる……。
こんなふうに、体調が悪いわけではないけれど、明らかにパフォーマンスが落ちていると感じる瞬間、ありませんか?それは、あなたが怠けているわけでも、能力が低いわけでもないのかもしれません。
それこそが、「プレゼンティズム」のサインかも?
こうした「なんとなく不調」で、いつの間にか仕事のパフォーマンスがダウンしている状態。それ、もしかしたら「プレゼンティズム」という現代の“隠れ不調”かもしれません。
最近よく耳にするこのキーワード、あなたの日常にも潜んでいるかも? 一体どんなものなのか、紐解いていきましょう。
「プレゼンティズム」とは?
今さら聞けない、基本のキ
プレゼンティズムという言葉の意味、もうすっかりお馴染みという人もいるかもしれませんが、あらためて。
ここでは「いるだけ勤務」なんて言われ方もする、この現象のコアな意味から、なぜ今、私たちの働き方を揺るがすほどの重要テーマになっているのか、その背景にある社会のリアルな動きまで、深掘りして解説します。
「プレゼンティズム」の本当の意味
プレゼンティズムとは、簡単に言えば「オフィスにはいるけれど、心と体が本調子じゃなくて、いつものキレがない。結果、パフォーマンスが下がってしまっている状態」のこと。これは、決して本人のやる気だけの問題ではないのです。
「アブセンティズム(欠勤)」との違いは?
プレゼンティズムとよく比較される言葉に「アブセンティズム」があります。アブセンティズムは、体調不良などで会社を欠勤している状態を指します。つまり、職場に「いない」状態のこと。
いっぽう、プレゼンティズムは職場に「いる」けれど、パフォーマンスが上がらない状態。目に見えて休んでいるアブセンティズムと違って、プレゼンティズムの損失は「見えにくい」のが厄介なポイント。じつは、経済産業省「企業の『健康経営』ガイドブック」の調査によると、健康問題による労働生産性の損失のうち、約7割以上がこのプレゼンティズムに起因するとのデータも。
なぜ今、プレゼンティズムが注目されている?
では、なぜ今、プレゼンティズムがこんなにもホットな話題になっているのか?その謎を解くカギは、私たちの働き方と、それを取り巻く社会のめまぐるしい変化の中に隠されています。
働き方の変化と見えないストレス
テクノロジーの進化や社会情勢の変化に伴い、私たちの働き方はここ数年で大きく変わりました。リモートワークやハイブリッドワークが普及し、柔軟な働き方が可能になったいっぽうで、新たな課題も生まれています。
たとえば、コミュニケーション不足による孤独感や、オンオフの切り替えの難しさからくる長時間労働。これらは、知らず知らずのうちに私たちの心身にストレスを与え、プレゼンティズムを引き起こす一因となり得ます。
また、成果主義の浸透や雇用の流動化など、常に高いパフォーマンスを求められるプレッシャーも、見えないストレスとなって積み重なっているのかもしれません。
企業にとっても個人にとっても、無視できない影響
プレゼンティズムは、個人のパフォーマンス低下だけでなく、企業全体の生産性にも大きな影響を与えることがわかっています。経済産業省の「健康経営 オフィス レポート」によれば、プレゼンティズムを含む健康関連コストが企業経営に与える影響は無視できません。
実際、ある調査では、プレゼンティズムによる企業の年間コストは、従業員一人あたり数十万円にも上るという試算も。これは、単なる個人の不調では済まされない、経営レベルの大きな課題と言えます。
もちろん、影響は企業だけにとどまりません。個人にとっては、仕事の達成感を得られにくくなったり、キャリアアップの機会を逃したり、さらには心身の不調が悪化してしまうリスクも。まさに、誰にとっても他人事ではない問題なのです。

もしかして私も……?
「プレゼンティズム」のサインを見逃すな
「最近、なんだか私らしくないかも」。そんな小さな心の声、キャッチできていますか? プレゼンティズムは、そっと忍び寄るサイレントな訪問者のようなもの。
でも大丈夫。あなたの体や心、そして日々のふとした行動に隠されたSOSサインを、ここで一緒に見つけていきましょう。自分と向き合う、大切な時間のはじまりです。
体からのサイン:こんな不調を感じていませんか?
私たちの体は、とても正直。無理が続いたり、見えないストレスが溜まったりすると、様々な形でSOSのサインを発信しはじめます。プレゼンティズムの初期症状として現れやすい、身体的なサインに、まずはそっと耳を傾けてみましょう。
肩こり、腰痛、目の疲れ…身体的な不調
デスクワークが多い私たちにとって、肩こりや腰痛はもはや「いつものこと」と諦めてしまいがち。でも、以前よりも症状が重くなったり、マッサージに行ってもすぐに元に戻ってしまったりするなら、それは要注意のサインかもしれません。
長時間のパソコン作業からくる目の奥のズーンとした疲れや、ドライアイ、そしてズキズキする頭痛も、見過ごしてはいけない大切な体からのメッセージです。これらの身体的な不調は、じわじわと私たちの集中力を奪い、仕事のパフォーマンスを低下させるだけでなく、気分までどんよりとさせてしまうことも。
睡眠不足、食欲不振、なんとなくのだるさ
「夜、ちゃんと寝ているはずなのに、朝の目覚めがスッキリしない」「大好きだったランチも、最近はなんだか美味しく感じられない」「特にハードな運動をしたわけでもないのに、体が鉛のように重くてだるい」。
こんなふうに、毎日の睡眠の質や食事の楽しみ、そして体全体のエネルギーレベルに変化を感じたら、それもプレゼンティズムが顔を覗かせているサインかもしれません。
質の高い睡眠がとれていないと、日中のクリエイティブな思考や判断力はガクンと落ちてしまいますし、食欲不振が続けば、心と体の栄養バランスも乱れてしまいます。なんとなくのダルさは、あなたの体が「ちょっと休ませて!」と悲鳴を上げている、重要なメッセージなのです。
心からのサイン:こんな気持ちになっていませんか?
体の不調だけではありません。私たちの心も、プレゼンティズムと深く、深く、関わっています。最近、こんな気持ちの波に揺さぶられることはありませんか?
やる気が出ない、集中できない
以前はワクワクしながら取り組んでいたはずの仕事に対して、なぜか心が動かない。新しいプロジェクトやおもしろそうな企画を耳にしても、以前のような情熱が湧いてこない。いざ作業を始めても、気づけばスマホをいじっていたり、窓の外をぼんやり眺めてしまったりで、なかなか集中モードに入れない。
こうしたモチベーションの低下や、フワフワと宙に浮いたような集中力の散漫は、プレゼンティズムが発する典型的な心のサイン。心が疲れてエネルギー不足になっていると、新しいアイデアの泉も枯れてしまい、斬新な企画やクリエイティブな仕事に取り組むのも難しくなってしまいます。
イライラしやすい、気分が落ち込みやすい
普段なら笑って流せるような些細なことでカチンときたり、ちょっとした同僚の一言に過敏に反応してしまったり。あるいは、特にこれといった理由もないのに、ふと涙がこぼれそうになったり、週末の予定を考えるのも億劫で、ただただベッドで横になっていたいと感じたり。
感情の起伏が激しくなっていると感じたら、それはあなたの心が「もう限界だよ!」と訴えかけている証拠かもしれません。心のキャパシティが小さくなると、周りの人とのコミュニケーションにもトゲトゲしさが顔を出し、人間関係までギクシャクさせてしまうことも。
仕事への満足感の低下
毎日、ルーティンのように仕事はこなしているけれど、以前のような「やったー!」という達成感や、胸が熱くなるような満足感が得られない。自分の仕事が、本当に誰かの役に立っているのか、社会に貢献できているのか、その実感も日に日に薄れていく。
「私、一体何のためにこの仕事をしているんだろう」と、ふとした瞬間に、心が空っぽになるような虚しさを感じる。
仕事に対するキラキラした感情が色褪せ、やりがいという名のエンジンが止まりかけているのも、プレゼンティズムが静かに進行しているサインの一つと言えるでしょう。
行動の変化:こんな行動、増えていませんか?
体や心のサインに加えて、私たちの日常のふとした「行動パターン」にも、プレゼンティズムの影は現れることがあります。少し立ち止まって、最近の自分の行動を客観的に振り返ってみませんか?
ミスが増えた、作業効率が落ちた
「また、うっかりメールの宛先を間違えちゃった」「何度も確認したはずなのに、資料にケアレスミスが見つかった」「以前ならサクッと1時間で片付けられていた作業に、気づけば半日もかかっている」
こうした、目に見える形でのパフォーマンス低下は、プレゼンティズムの分かりやすいサインの一つ。自分でも「どうしてこんな簡単なことができないんだろう」と、落ち込んだり、自分を責めてしまったりするかもしれません。
周りとのコミュニケーションが減った
以前はランチタイムの雑談の中心にいたはずなのに、最近は一人でお弁当を済ませることが増えた。チームの飲み会や、週末の同僚との集まりも、なんだか気が乗らずに断ってしまいがち。業務連絡以外の会話は、できるだけ避けたいと感じている。
人との繋がりが億劫になるのも、心が疲弊しているサインかもしれません。特にリモートワークがメインの方は、オンライン会議で「聞き専」になっていたり、気づけばずっとカメラをオフにしていたり。なんてこと、増えていませんか?それも、コミュニケーションのバリアを感じているサインかもしれません。
プレゼンティズムの「セルフチェック」リスト
「もしかして、私のことかも……?」
ドキッとしたあなたも、そうでないあなたも、今の自分を客観的に見つめるチャンスです。現在の心と体の状態を映し出す、セルフチェックを試してみませんか? 当てはまる項目を、気軽に数えてみてください。
- 朝、鏡に映る顔がなんだか疲れて見える
- 仕事中、気づくとSNSやネットサーフィンしていることが多い
- 大切な約束やタスクをうっかり忘れてしまうことが増えた
- 何もしていないのに夕方になると疲れを感じる
- 肩や首がガチガチで頭痛や目の奥の痛みも気になる
- 以前は楽しかった趣味も最近は、やる気が起きない
- 些細な他人の言動にイラッとしたり、急に悲しくなったりする
- 寝ても寝ても眠い、または夜中に何度も目が覚める
- 甘いものやジャンクフードを無性に欲する、または食欲がない
- アイデアが浮かばず、作業効率が明確に低下している
- 人と話すのが億劫で、一人でいる方が楽だと感じる
- 週末しっかり休んでも、月曜の朝がとてつもなく辛い
もし、これらのサインにいくつか心当たりがあるのなら、それはあなたの心と体が「少し立ち止まって、自分を労ってほしい」と伝えているのかもしれません。でも、決して自分を責めないでください。まずは、その小さなサインに「気づけた」こと。それが、より健やかな毎日を取り戻すための、大切な、大切な第一歩なのですから。

プレゼンティズムを引き起こす主な原因
どうして、こんな状態になってしまったのか。そのモヤモヤの根本原因はどこにあるのでしょう。プレゼンティズムの根っこは、意外と身近なところに潜んでいるもの。一つじゃない、複雑に絡み合った原因を丁寧に解きほぐしていくことで、きっとあなたらしい解決策への道筋が見えてくるはず。
避けられない?現代社会のストレス要因
私たちの周りには、気づかないうちに心と体にズッシリとのしかかるストレス要因が、まるで空気のように漂っています。特に、変化のスピードが速い現代の働き方や社会環境そのものが、プレゼンティズムという名の不調を引き起こしやすい土壌になっているのかもしれません。
長時間労働とプレッシャー
「納期前の深夜残業は当たり前」「みんなやってるから私も」そんな同調圧力や、24時間オンラインが求められるような空気感。加えて、SNSで目にする華やかな同世代の活躍と比べて焦りを感じたり、将来のキャリアパスが見えにくかったり……。
そういった現代特有のプレッシャーも、私たちの心と体を静かに蝕んでいくものです。長時間労働が美徳なんて、もう古い価値観ですしね。
常に高い成果を求められ、小さなミスも許されないようなピリピリとした緊張感の中で仕事を続けていれば、どんなにタフな人でも心身はすり減ってしまいます。回復する時間も十分に取れないままでは、パフォーマンスが低下していくのも無理はありません。
職場の人間関係の悩み
上司とのそりが合わない、同僚との間に微妙な距離感がある、部下とのコミュニケーションがうまくいかない。職場の人間関係は、日々の仕事のモチベーションやストレスレベルを大きく左右する、デリケートな問題です。
意見の食い違いから生まれる対立、心無い言葉によるハラスメント、あるいはチームの中で感じる疎外感や孤立感。こうした人間関係の悩みは、重たい石のように私たちの心にのしかかり、仕事への集中力を容赦なく奪い去ります。
誰にも打ち明けられずに、一人で悶々と抱え込んでしまうと、そのストレスは風船のように膨らみ続け、やがてプレゼンティズムという形で現れてしまうことも少なくありません。
プライベートとの両立の難しさ
仕事とプライベートの心地よいハーモニー、いわゆるワークライフバランスは、私たちの心と体の健康を保つ上で、欠かすことのできない大切な要素。しかし、現実はどうでしょう。
仕事でクタクタになって帰宅しても、待っているのは家事や育児。あるいは、スキルアップのための勉強や、将来のための資格取得に追われている人もいるかもしれません。
自分自身の心と体をゆっくりと休ませたり、好きなことに没頭してリフレッシュしたりする時間の確保はなかなかに難しいもの。
プライベートな時間で心身のバッテリーを十分に充電できなければ、仕事という名の舞台で最高のパフォーマンスを発揮するためのエネルギーも、あっという間に枯渇してしまうのです。
心身の健康問題が、パフォーマンスに直結
プレゼンティズムの引き金を直接引くのは、やはり私たちの心と体の健康状態。はっきりとした病名がつくような大きな問題だけでなく、自分ではなかなか気づきにくい、小さな不調の積み重ねも、パフォーマンスにじわじわと影響を与えていきます。
メンタルヘルスの不調(うつ気分、不安感など)
近年、私たちの心の問題は、もはや特別なことではなく、誰にでも起こりうる身近な課題として認識されるようになってきました。はっきりとした「うつ病」と診断されなくても、「なんとなく気分が晴れない」「理由もなく不安」といった“心のグレーゾーン”を抱えている人は少なくありません。
公益財団法人「日本生産性本部」の資料によると、2023年には「心の病」が最も多い年齢層を「10~20代」とする企業が過去最多になったという報告も。これは、多くの若者が声に出せない不調を抱えているサインかもしれません。
こうした心の不調は、私たちの意欲を削ぎ、集中力を霧散させ、的確な判断力を鈍らせるなど、プレゼンティズムの最も根深い原因の一つとなり得るのです。
睡眠の質の低下とその影響
「睡眠なんて、気合でどうにかなる!」なんて思っていたら、それは大きな間違い。睡眠は、日中に酷使した脳と体をクールダウンさせ、大切な記憶を整理・定着させ、さらには免疫力を高めてくれる、まさに生命維持に不可欠なメンテナンスタイムなのです。
睡眠時間が慢性的に不足したり、眠りが浅くて夜中に何度も目が覚めてしまったりすると、日中の強烈な眠気はもちろんのこと、集中力や記憶力の低下、感情のコントロールの乱れなどを引き起こし、仕事の質と量に深刻なダメージを与えます。
ある調査では、睡眠不足が引き起こす経済的な損失は莫大な額に上るとの試算もあり、もはや個人の生活習慣の問題として片付けられない、社会全体の大きな課題として捉えられています。
生活習慣の乱れ(食事、運動不足)
毎日の食事内容や運動習慣も、私たちのパフォーマンスと密接にリンクしています。コンビニ弁当やファストフードばかりの偏った食生活で、ろくに体を動かすこともせずにれば、どうしたって生活習慣は乱れてくるもの。こうした乱れは、気づかないうちにプレゼンティズムをじわじわと育ててしまう要因にも。
バランスの悪い食事や運動不足は、単に体重が増えるとか、肩が凝るといったフィジカルな問題だけではありません。脳の働きや集中力、新しいアイデアを生み出すクリエイティビティにも直結します。ヘルシーな食生活や適度な運動は、最高のパフォーマンスを発揮するためのエネルギーチャージであり、気分転換のためのスイッチ。これがうまくいかないと、仕事の質もダウンしがちということを覚えておきましょう。
働き方の変化がもたらす新たな課題
私たちの働き方は、この数年でまるでSF映画のように劇的に変化しました。その変化は、時間や場所にとらわれない自由な働き方という、大きなメリットをもたらした反面、プレゼンティズムに繋がりかねない、新たなストレスや課題も生み出しています。
リモートワークの孤独感とコミュニケーション不足
満員電車に揺られることなく、自宅のリラックスした環境で仕事ができるリモートワーク。通勤時間のストレスから解放され、自分のペースで仕事を進められるようになったと感じる人も多いでしょう。
しかし、反面オフィスでの何気ない雑談や、隣の席の同僚との気軽な相談といった、リアルなコミュニケーションが激減。それによって、ふとした瞬間に「自分は一人で仕事をしているんじゃないか」という孤独感や、チームから取り残されているような疎外感を抱えやすくなるという声も聞かれます。
こうしたコミュニケーション不足は、仕事上の疑問点をすぐに解消できなかったり、新しいアイデアが生まれにくくなったりするだけでなく、メンタルヘルスにもじわじわと影響を与える可能性があります。
オンオフの切り替えの難しさ(デジタル・プレゼンティズム)
自宅がオフィスになると、否応なしに仕事とプライベートの境界線が曖昧になりがち。「いつでもどこでも仕事ができる」という便利な環境は、裏を返せば「いつまでも仕事が終わらない、終われない」という状況を生み出ししまう危険性もはらんでいます。
「常にオンラインでいなきゃ」という見えないプレッシャー。チャットの通知が気になって仕事が終わってもPCから離れられない、なんてことはありませんか?
自宅がオフィスになると、気づけば24時間仕事モード。これはまさに「デジタル・プレゼンティズム」。まるで誰かに監視されているような息苦しさや、無限に続くタスクに追われる感覚は、確実に私たちの集中力と心の余裕を奪っていきます。
環境の変化への適応ストレス
新しい働き方のルール、次々と導入される新しい業務ツール、そして目まぐるしく変わる経済状況や社会の価値観。私たちは今、かつてないほどのスピードで変化し続ける環境の中で、常に新しい状況に適応していくことを求められています。
この「変化に適応する」ということ自体が、知らず知らずのうちに私たちの心に大きな負荷をかけ、ストレスとなっていることも少なくありません。
特に、これまで慣れ親しんできたやり方や、当たり前だと思っていた価値観が通用しなくなるような大きな変化に直面すると、私たちは不安や戸惑いを覚えやすくなります。
その適応過程で生じるストレスが、プレゼンティズムの隠れた引き金となっているケースもあるのです。
まとめ
日常とつねに隣り合わせで潜んでいるもの。それが「プレゼンティズム」です。毎日頑張っているあなただからこそ、時にはエネルギーが空っぽになってしまうこともあるでしょう。
でも、それは決してあなたが弱いからでも、誰かに劣っているからでもありません。むしろ、自分自身に正直に向き合い、変化を恐れずに新しい一歩を踏み出すチャンスが訪れた証拠。
この記事で出会ったヒントたちが、あなたが本来持っている輝きを取り戻し、もっと軽やかに、もっと自分らしく毎日を楽しむための、小さなきっかけになることを心から願っています。さあ、深呼吸して、新しい自分のページを開いていきましょう。そこにはきっと、昨日よりもっと心地よい世界が待っているはずだから。