若者の新生活では半数以上が金銭意識の変化を自覚し住まいや食事より貯金や投資を重視する傾向
株式会社エクスクリエは、17歳から29歳の男女を対象とした「新生活における消費行動・金銭意識に関する調査(2025年)」の結果を発表。
この調査によると、若者の半数以上が新生活の開始に伴い金銭意識に変化が生じた、あるいは変化すると感じているそうだ。
特に節約志向の高まりが顕著でありながら、将来への備えや体験には資金を投じるという、メリハリのある消費傾向が明らかになった。
新生活を機に強まる節約志向と投資への関心
調査結果において最も特徴的だったのは、新生活をきっかけとした金銭感覚の変化だろう。回答者の52.8%が意識の変化を自覚しており、その具体的な内容として「より節約を意識するようになった」との回答が最多となった。
生活環境が変わるタイミングで、多くに人が財布の紐を固くする傾向にあるのかもしれない。

今後の消費意向に関する項目では、若者たちが何にお金を使い、何を削ろうとしているかが浮き彫りになったという。
「住まい」や「食べること」、「習い事・スキルアップ」といった日常的な生活費や自己研鑽については「今後は節約したい」という回答が目立った。
その一方で、「貯金・投資」や「旅行」に関しては「今後はお金をかけたい」とする意向が比較的強かったとのこと。
日々の生活コストは抑制しつつも、将来の資産形成や非日常的な体験には積極的にお金を回そうとする、堅実かつ戦略的な姿勢が見て取れる。

学生と社会人で異なるお金の使い方と価値観
金銭意識の変化には、学生と社会人という立場の違いによる特徴も表れているようだ。現役の大学生や専門学生においては、「自分の好きなものにはお金をかけるようになった」という回答が多く見られたという。
限られた予算の中でも、自身の趣味や嗜好には優先的に支出する傾向があるのかもしれない。

対照的に社会人からは、「本当に必要なものを見極めるようになった」という回答が多く寄せられた。
自ら収入を得て生計を立てる中で、衝動的な消費を控え、実用性や必要性を重視するシビアな金銭感覚が養われている可能性がある。
将来への備えと体験価値を重視する消費スタイル
今回の調査からは、現代の若者が一律に消費を控えているわけではなく、支出の対象を厳格に選別している様子がうかがえる。
生活の基盤となる住居や食事での節約を心がける一方で、貯蓄や投資による資産形成、あるいは旅行という体験価値には投資を惜しまない姿勢は、不透明な将来への不安と現在を楽しむ意欲のバランスを取ろうとする試みといえるかもしれない。
新生活という節目において、若者たちはより現実的で持続可能なライフスタイルを模索しているようだ。
調査概要
調査タイトル:新生活における消費行動・金銭意識に関する調査(2025年)
調査期間 :2025年9月29日(月)
調査手法 :クロス・マーケティング QiQUMOを利用した調査
調査対象 :全国に住む17歳~29歳男女(628人)、回答日時点で高校3年生、大学生、専門学生、社会人のいずれかに該当する人






