時間をかけてでも「秋田の紅葉」を見にいくべき3つの理由

近頃、 太陽の日差しも弱まり、涼しげな風を感じる。秋分の日も過ぎ、いよいよ秋の行楽シーズンの到来だ。旅好きの僕としては、紅葉散策に行きたくて、毎日ウズウズしている。

関東に住んでいると、神奈川、群馬、山梨あたりに足を運ぶことが多かったけど、「東北ならばもっと紅葉が早いはず!」と、さっそく知人にヒアリング。すると、秋田県の紅葉が素晴らしい、と教えてくれた。

正直、遠すぎるかなとも思ったが、写真を見ると大空や山脈、湖など、ダイナミックな自然と紅葉の融合が美しく、ぜひとも行ってみたくなった。そんな3つの紅葉ポイントを紹介していこう。

01.
湖面に映る“逆さ紅葉”が美しい
「湖×紅葉」

秋田県といえば、十和田湖、田沢湖などの美しい湖がある。鏡のような湖面に紅葉が映り込むと、逆さ富士ならぬ「逆さ紅葉」を見ることができる。遊覧船での紅葉クルーズも満喫してみてほしい。

十和田湖

秋田と青森の両県にまたがるカルデラ湖。秋には湖畔や外輪山の木々が黄や紅、黄金に色づき、湖水に映えて豪華絢爛な風景に。展望所や遊覧船で満喫したい。
・住所:鹿角郡小坂町十和田湖
・例年の見頃:10月中旬~11月上旬

太平湖

ここは、森吉ダムの完成によりできた人造湖。湖には渓谷や渓流が注ぎ込む。遊覧船森吉丸は、同じく紅葉の名所である小又峡との間を周航。
・例年の見頃:10月上旬~下旬

田沢湖

水深423.4m、日本一の深さを誇る神秘の湖。紅や黄色に色づいた原生林と、青く澄んだ湖面が織りなすコントラストが美しい。湖を周遊する一周約20キロの道路は、紅葉ドライブにもいい。
・住所:仙北市田沢湖
・例年の見頃:10月中旬~11月上旬

02.
どこまでも続く青き空と紅き山々
「山脈×紅葉」

トレッキングをしながら、変化に富んだ渓谷の紅葉を楽しむのもいい。ロープウェイに乗りながら赤や黄色、橙に色づいた山脈を見下ろすのもいい。一日使って、さまざまなスポットをめぐりたい。

鳥海山(鉾立)・法体の滝

東北第二の標高を誇る山で寒暖の差が激しく、このため山の木々の葉が鮮やかに色づく。特に鉾立展望台から見る渓谷の紅葉は、滝の景観とも合わさり息を吞むほど美しい。また山の東方には「日本滝100選」にも選ばれた「法体の滝」がある。一の滝から三の滝まで連なり、流長は100m、落差57.4mのダイナミックな滝だ。両方巡り、異なる趣向の紅葉を楽しんでほしい。
鳥海山(鉾立)
・住所:鳥海山象潟口五合目鉾立
・例年の見頃:10月中
法体の滝
・例年の見頃:10月中旬〜10月下旬
 

森吉山・安の滝

1,454mの山頂からは日本海や白神山地、遠く鳥海山など360度の広大なパノラマを楽しむことができる。紅葉のぶなの森を行くゴンドラは、冒険感もたっぷり。山の南東側には、断崖絶壁を流れる、高さ90mの「安の滝」がある。両方スポットとも、紅葉時期には多くの観光客で賑わう。
森吉山
・住所:北秋田市森吉山
・例年の見頃:10月中
安の滝
・例年の見頃:10月中

小安峡

高さ60mの橋の上から紅葉した渓谷を見下ろすのは圧巻。また、谷間を流れる川沿いの遊歩道をたどると、轟音とともに蒸気を噴き上げる大噴湯がある。そこでは白い蒸気と紅葉が合わさり、幻想的な風景が広がっている。
・例年の見頃:10月中旬~11月上旬

03.
紅葉に抱かれた露天風呂
「温泉×紅葉」

秋田県は乳頭温泉をはじめ、温泉地が豊富にあることでも知られている。つまり、紅葉に抱かれた露天風呂が楽しめるのだちなみに秋田県は良質な米どころでも知られ、露天で美酒に酔いしれるのも贅沢だ。

乳頭温泉郷(黒湯温泉)

茅葺きや杉皮葺きの屋根が印象的な宿舎が、豊かな歴史を感じさせる。紅葉を眺めながら露天風呂を楽しみたい。
・住所:仙北市田沢湖生保内黒湯沢
・例年の見頃:10月中旬~下旬

乳頭温泉郷(蟹場温泉)

露天風呂は、宿舎から50mほど離れた原生林の中にある。紅葉と静寂に包まれた別世界のような空間だ。
・例年の見頃:10月中旬~下旬

須川温泉(栗駒山荘)

標高1,100mの高所にあり、白濁した露天風呂からの眺望が見事。秋シーズンは赤々と燃えるような須川高原の紅葉を、入浴しながら堪能できる。
・例年の見頃:10月上旬~10月中旬

湯瀬温泉郷

日本三大美人の湯のひとつとされる名湯を、源泉かけ流しで使用。紅葉散策で疲れた後に立ち寄りたい。
・例年の見頃:10月中旬~11月上旬

東京から秋田までは、秋田新幹線で4時間近くかかるだろうか。しかし秋田には、その時間を費やしてでも、行かずにいられない絶景が待っていそうだ。

画像提供/映像提供:秋田県
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