有田焼でできたゲランの香水ボトル、そこには「目には見えない」美しさがあった
「最高のフレグランスは、
最高のボトルに包まれなくてはならない」
1828年に誕生して以来、皇室御用達の高級フレグランスメゾンとしての地位を確立し、数々の名品を世に送り出してきたゲランの信念だ。
そして、ゲランがこの秋発売した新作『フォール フラワーズ』には、限定スペシャルボトルに有田焼が使われている。
ゲラン meets 有田焼
『フォール フラワーズ』オーデ パルファン 有田焼スペシャルボトル 100ml(数量限定)
貴重な限定品のひとつとして、2017年10月1日に発売された『フォール フラワーズ』。このフレグランスのボトルは、1804年創業の有田焼窯元、弥左ヱ門窯のブランド、ARITA PORCELAIN LABとのコラボレーションによるものだ。
ゲランがARITA PORCELAIN LABと組むのは、昨年に続きこれが2回目。昨年は、1919年に誕生したゲランの名品『ミツコ』の特製バージョンが発売された。これは、有田焼創業400年を記念した商品でもあった。
2016年5月1日に発売された、『ミツコ』有田焼スペシャルボトル ミツコ オーデトワレ 75ml (数量限定につき販売終了)
有田焼、そして
弥左エ門窯の歴史
有田焼が始まったのは元和2(1616)年のこと。有田の泉山で白磁鉱が発見され、そこで天狗谷窯が開かれた。それが日本初の磁器生産となった。
それ以降、有田では豊富な天然資源を背景に、素朴な味わいの「初期伊万里」、余白と赤絵が美しい「柿右衛門」、洗練されたデザインの「色鍋島」といった有田焼の様式ができあがっていく。その後、海外との貿易がさかんになるにつれ、赤絵・色絵などに金彩を加えた豪華絢爛な「金欄手様式」が誕生した。
ゲランとコラボレーションした弥左ヱ門窯は、その有田の地で200年もの歴史をもつ窯元だ。
そんな歴史ある弥左ヱ門窯が、モダンブランド、ARITA PORCELAIN LABをスタートさせたのは平成16(2004)年のこと。培ってきた技術を活かしながら、クオリティを担保する一貫生産にこだわり、現代のライフスタイルに合う有田焼を作り出している。
美しくラグジュアリーな有田焼を生み出せる高い技術、それを現代に活かそうとするチャレンジ精神。それこそが、ARITA PORCELAIN LABがゲランの「最高のボトル」を実現するにいたった理由だ。
ゲランの“伝説”に挑む!
輝くような白の上に描かれているサザンカの花、職人がひとつひとつ金色でふちどったキャップのバラの花びら。それだけでももちろん美しいのだが、『フォール フラワーズ』において特筆すべきは、ゲランの伝説的なボトル・デザイン、“逆さハート”のアレンジが見られることだろう。
ちなみに、“逆さハート”は、3代目調香師ジャック・ゲランの名作『ルール ブルー』(1912年)に使われているデザイン。それ以降、ゲランの歴史に名を残す香水のボトルには、このデザインが多用されてきた。
『ルール ブルー』Flacon 30ml
『フォール フラワーズ』が素晴らしいのは、 “逆さハート”をそのまま使うのではなく、そのアレンジに挑戦している、という点だと私は思う。
歴史が長くなればなるほど、守るものは多くなる。それは人も企業も一緒だろう。だが、そのなかで果敢に挑戦を続けたものだけが、きっと私たちを感動させてくれるのだと思う。そして、時代に名を残していくのだと思う。
私は、『フォール フラワーズ』の美しさの真髄はそこにあると思っている。ゲラン、そしてARITA PORCELAIN LAB。最高のものを目指して挑み続けるその姿勢こそが、最高のボトルを生み出し、『フォール フラワーズ』を完成させた鍵なのだ。
商品情報
『フォール フラワーズ』オーデ パルファン
発売中 ※数量限定発売
価格:85,000円+税
セット内容:有田焼ボトル(空)、フォール フラワーズ(リフィル 100ml)、漏斗
販売店舗:全国の百貨店ゲランコーナー、直営店ゲランブティック・サロン