好きな人のちかくに、こんな子いたら全力で排除したい。
勝てない。この子たちには勝てない。
顔の可愛さとかじゃない。女子力の高さとかでもない(かといって自分のほうが優っているかというと残念ながらそうでもない)。
「おなじ次元にいなさすぎる感」が、こわい。つよい。こわすぎる。
彼女たちの一挙一動につっこむことしかできない自分の実力不足に絶望しながらも、いま願うことはただひとつ。
「スーパーナチュラルに男子を撹乱させる」ガールたち、どうか、わたしの好きな人の近くにはあらわれないで。
合宿中になにかを企んでいる子
(どこなんですか、向こう側って。なにがあるんですか、そこには。)
美容師の恋人
(そうだよね、美容師の彼って結局毛先ばっかりにやさしいよね。わたしの心の枝毛には気づいてないでしょ!?ねえ!……って乗っかってみたけど、そのなんか上手いこと言ってる風なセリフと涙はずるいよ……)
ロマンティックカンニング
(とりあえず、絶対に「正解」は出さないでほしい。)
チームのエースを煽って告白を促すマネージャー
(一生のお願い。ボール投げる瞬間、ピッチャー肩脱臼しないかな。)
オーダー通すついでにキッチンスタッフに個人的な要望を伝えるバイト
(キャンセル入ります!ギュッと抱きしめてそっと口づけのお客さま、キャンセル!キャンセル入りました!)
ロマンティック現場の声
(うん、なんだかんだ一番やめてほしい。そのシンプルな告白。)
ロマンティックリポーター
(もうこのガールたち、わたしの力では止められそうにありません。現場からは以上です。)
部屋でくつろいでいる時に急に不穏なことを言って空気をピリつかせてくる恋人
(思わずこっちも「え?」って真顔になっちゃった。言われた男子とおなじ立ち位置で真顔になっちゃった。)
60%ガール
(ほら、もう「あと40%を埋めるには!?」って燃えはじめちゃってるじゃん、男子。もういいよ、彼に100%の想いを注いでいるわたしにはできないよ。そのナチュラルな闘志への点火、一生できないよ。)
(わかっていたけど)完敗っ!
Licensed material used with permission byしおひがり