知ってしまったら使いたくなる日本語

書籍や新聞、WEBメディア、テレビ、ラジオ…いろいろな場で、さまざまな言葉が使われていて。ライター・編集者なんていう、言葉を操る仕事をしているにも関わらず、知らない言葉って、まだたくさんあるんだなと思います。

未知の言葉や表現に出会ったとき、まずは知らないことを恥じます。そして、その意味を知ると、「ちゃんと自分のものにして、いつかどこかで使ってやるぞ」って思うんです。

そんな日本語、集めてみました。

好好爺・好々爺【こうこうや】

●意味
気のいいおじいさん。善意にあふれた老人。

●使い方
おとなりの小嶋さんちのおじいちゃんに、ちょっとエッチなDVDをもらったよ。本当に好々爺だね。

正直に言います。初めてこの言葉を見たとき、「すきすきじじい」と読んでしまいました。頭の中では、頬を赤らめてニヤニヤ笑っている、好き者のおじいさんの姿が思い浮かんでいたことも事実です。

しかし、本来の意味を調べてみると、人生の先輩に敬意を払う、とても素敵な言葉だったのですね。だからこそ、とっておきの時に、正しい意味で使いたいと思ってしまいます。

深窓の令嬢【しんそう-の-れいじょう】

●意味
身分の高い家に生まれ、大切に育てられた女子を意味する表現。

●使い方
え、『よっちゃんイカ』を食べたことがないって?あなた、深窓の令嬢だったんだね。

この言葉を目にしたのは、小説の中でした。芥川だったか太宰だったか忘れましたが、世に言う文豪の誰かの作品だったと思います。その時は意味がわからず、すぐさま辞書をひきました。

意味を知ると、具体的な映像が思い浮かぶような、視覚的な言葉。でもなぜか、思い浮かぶ女性の姿は、大正とか明治時代の人たちなんですよね。今のこの時代には、深窓の令嬢はいないのかもしれません。いつか、この言葉で形容できる女性に出会えた時に初めて、使えるのだと思っています。

よしんば【よしんば】

●意味
(多く下に逆接の仮定条件を伴う)話し手が肯定しがたい、極端な事態を仮に想定するさま。たとえそうであったとしても。かりに。

●使い方
今になって企画変更なんて横暴です。よしんば取り繕えたとしても、その企画はおもしろくないです。

否定の要素を含む言葉なので、本来であればあまりいい印象を持たれないかもしれません。しかし、この言葉の持つ音が、なんとなく強い否定をマイルドにしてくれるような気がするのは私だけでしょうか。

だから、紛糾した会議なんかで「よしんば」を使えば、ちょっとその場が和むかも。いや、もしかしたら「よしんばってどういう意味?」って思ってるだけかもしれませんが。


日本語って、素敵な表現や言葉がまだまだあるんだなと、改めて思います。

みなさんも“知ってしまったら使いたくなる日本語”があったら、コメントなどで是非とも教えてください。たくさん集まったら、記事にしてみたいななんて企んでいたりして。