日本語にはうまく翻訳できない、世界の「ロマンチック」な言葉6選
外国の文化にふれるとき、「翻訳すること」はとても大切ですが、ときに「うまく翻訳できない言葉」が存在します。
例えば、「わびさび」や「木漏れ日」などは日本語特有の感性が表れていて、うまく他の国の言葉には翻訳できないといいます。
ここでは、イラストレーターのエラ・フランシス・サンダースさんの著書『翻訳できない 世界のことば』(創元社)から、各国のロマンチックな言葉を紹介しましょう。
01.【キリグ】おなかの中に蝶が舞っている気分。たいていロマンチックなことや、すてきなことが起きたときに感じる。
KILIG/タガログ語、名詞
どんなことにも微笑んでしまうような、心の奥からワクワク感がこみ上げてくる、あの感じ!それはまるで、お腹のなかを蝶々が舞っているような、きっと誰もが1度は経験したことのある感情。タガログ語には、それを一言で表す名詞があるんですね。
02.【ティヤム】はじめてその人に出会ったときの、自分の目の輝き。
TIÁM/ペルシア語、名詞
特別な人に出会ったとき、あなたの瞳はキラキラと輝いているはず。そんなハッピーな瞬間を表現した、最高にロマンチックなペルシア語のフレーズ。
03.【カフネ】愛する人の髪にそっと指をとおすしぐさ。
CAFUNÉ/ブラジル・ポルトガル語、名詞
こんな言葉があるのも、感情と官能がひしめき合う情熱的なお国柄ならでは。自分の髪に愛する人の指がからまるときの「安心感」が伝わってくるようです。
04.【コンムオーベレ】涙ぐむような物語にふれたとき、感動して、胸が熱くなる。
COMMUOVERE/イタリア語、動詞
物語に強く心を打たれとき、言葉にできない感動が押し寄せて、涙が頬をつたった経験はありませんか?
05.【モーンガータ】水面にうつった道のように見える月明かり。
MÅNGATA/スウェーデン語、名詞
都会ではなかなか触れることができなくなってしまった、詩的な風景。漆黒の夜の海に映った月明かりがまっすぐに渡っているシーンには、あなたもきっと目を奪われるはず。
06.【シンパティクシュ】
だれかと初めて出会って、直感的に
その人が良い人だと感じる時、その人は
SZIMPATIKUS。
SZIMPATIKUS/ハンガリー語、形容詞
直感や感覚、本能に近い言葉なのかもしれません。出会ったばかりの人にもかかわらず「この人は素晴らしい」とわかる、あの感覚でしょうか。ぜひ、相手にも伝えてあげてほしい言葉ですね。
ひとことでは訳せない、世界のユニークな単語たち。忘れかけていた思い出や、はっきりと表現できなかった感情を表す不思議な「ことば」と出会えます。