いつ使うか分からないけど覚えておきたい、世界のフシギな言葉7選
外国の文化にふれるとき、「翻訳すること」はとても大切ですが、ときに「うまく翻訳できない言葉」が存在します。
例えば、「わびさび」や「木漏れ日」などは日本語特有の感性が表れていて、うまく他の国の言葉には翻訳できないといいます。
ここでは、イラストレーターのエラ・フランシス・サンダースさんの著書『翻訳できない 世界のことば』(創元社)から、「え、そんなのいつ使うの?」というユニークなフレーズを紹介しましょう。
01.【ピサンザプラ】バナナを食べるときの所要時間。
PISAN ZAPRA/マレー語、名詞
人やバナナにもよりますが、一般的には2分くらいだとか。つまり「1ピサンザプラ=1バナナ=約2分」ということでしょうか?
バナナで時間表現をするあたり、東南アジアの国柄がうかがえます。
02.【クンマーシュペック】直訳すると「悲しいベーコン」食べすぎがつづいて太ること。
KUMMERSPECK/ドイツ語、名詞
「やけ食い」しちゃうことってありますよね。そのとき、私たちの体は幸せを感じるようにできているのです。ただし、1ヶ月後の自分の姿を見るまでは…。長い休暇のあとに、この言葉を使う機会が多くなりそう!?
03.【コティスエルト】シャツの裾を、絶対ズボンの中に入れようとしない男の人。
COTISUELTO/カリブ・スペイン語、名詞
ラフで、ちょっとキザな印象だった言葉も、今ではちょうどいいサイズのシャツを着て、人生も着るものもリラックスしている男性の印象に。「絶対」と強調するあたり、シャツを入れない男性の信念すら感じますね。
04.【ポロンクセマ】トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離。
PORONKUSEMA/フィンランド語、名詞
トナカイのいる地方では死活問題なのかもしれませんが、かなりアバウトな距離表現。実際には、約7.5kmなのだとか。
05.【イクトゥアルポク】だれか来ているのではないかと期待して、
何度も何度も外に出て見てみること。
何度も何度も外に出て見てみること。
IKTSUARPOK/イヌイット語、名詞
寒い地方でわざわざ外に出るということは、相当な期待と待ちきれない気持ちなのでしょう。待ちわびている姿を想像すると、少し切ない気持ちになります。
06.【ムルマ】
足だけを使って、水の中で
何かを探すこと。
MURR-MA/ワギマン語、動詞
絶滅の危機にさらされている、オーストラリア先住民の言葉。実際に存在するものを探しているのか、生きていく上で人生に必要な何かを探しているのか。捉えようによっては奥深さを感じる言葉ですね。
07.【グルファ】
片方の手の平に
のせられるだけの水の量。
GURFA/アラビア語、名詞
水の測り方としてははっきりしない量ですが、両手でなく片手なのでとても少量なのでしょう。砂漠の多いアラビアならではの表現と言えるかもしれません。
ひとことでは訳せない、世界のユニークな単語たち。忘れかけていた思い出や、はっきりと表現できなかった感情を表す不思議な「ことば」と出会えます。