今日から使える!相手を不快にさせない「大和言葉」
コミュニケーションのデジタル化が進んだ社会では、長らく言葉の暖かさが軽視されているような気がする。そんななか、今、改めて価値が見直されているのが「大和言葉」だ。
声に出すだけでも、すぐに温もりを感じられる──。
SNSやオンライン上でのコミュニケーションが増え、テキストが主流になったからこそ、相手に不快な思いをさせない大和言葉を使ってみて欲しい。
大和言葉とは?
大和言葉とは、「漢語や外来語が入る前から日本語にあった単語」のこと。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)和語とも呼ばれる。
漢字の読み方には、訓読みと音読みがある。「感謝」のような音読みの言葉は漢語、「ありがとう(有難う)」のような訓読みの言葉は大和言葉であると分類することができる。他にも漢字が使われていない言葉でも、中国から漢語が日本にくる前、つまり奈良時代よりも前から存在していた言葉を大和言葉と表現する。
声に出して読んでみると、なんだか優しく、暖かい心を感じるような日本語が大和言葉なのだ。
どうして今、大和言葉が注目される?
最近では、SNSなどデジタル場でのコミュニケーションが増え、簡単に表せる外来語やとりあえず言いたいことが伝わる短い文章で会話されることが多い。だからこそ、大和言葉の丁寧さやその響き、親しみやすさに注目が集まっている。
大和言葉が言い表す意味は感情の深いところまでもを表現することができ、また、わざわざその言葉を選んでくれたんだという特別感を感じることで、心が暖かくなる。顔を合わせなくても、短い言葉でも簡単にコミュニケーションができてしまう今だからこそ、大和言葉の価値が高まっているのだ。
今日から使いたい「大和言葉」5選
01. 木漏れ日
「こもれび」と読む。
漢字の持つ意味そのままだが、「樹木の枝葉の間からさし込む日光」(出典:デジタル大辞泉)を意味する。雨の後だと水蒸気に光が反射し、目で確認しやすくなりとても幻想的。英語などの日本語以外の言語には木漏れ日を直訳できる単語は存在しないそう。
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02. 慮る
「おもんぱかる」と読む。
「ぱ!?」と思った人も多いのでは。「周囲の状況などをよくよく考える。思いめぐらす」(出典:デジタル大辞泉)といった意味合いで使われる。相手のことを思いやった日本らしい言葉。
03. 胸を打たれた
「むねをうたれた」と読む。
意味については、説明するのも野暮なので省略する。だが、知ってる人は多くてもこの言葉を口にして伝えている人は少ないのでは?ビジネスシーンなどでも「昨日のプレゼン感動しました」とお礼のメールを送る際に、「感動」ではなく「胸が打たれた」と表現して伝えてみては?きっとより暖かい思いが伝わるはず。
04. ○○日和
「〇〇ひより(びより)」と読む。
日和とは「晴れたよい天気。晴天。また、なにかをするのに、ちょうどよい天気。」を意味する。例えば、BBQ前に「今日はBBQ日和ですね」なんて言われたら、ますます楽しみでワクワクしてしまう。
05. 花を持たせる
「はなをもたせる」と読む。
花を持たせるとは、「人に名誉を譲る。その人を立てて功を譲る」(出典:デジタル大辞泉)ことを意味する。「先輩の最後の最後の試合で花を持たせる」のように使う。自分は一歩下がって、相手を立てることで相手に対して謙虚な気持ちや尊敬の気持ちを表すことができる。
まとめ
大和言葉を知ることで、なんだか日本人であることを誇らしく感じてきた人もいるのでは?日本には言葉だけでなく素敵な自然やカルチャーもたくさん。ぜひ一度私たちの住む日本をゆっくり見つめてみては。
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