「別れ」の気配を感じたとき、女がしなければいけないこと。(ココ・シャネル)
愛する人に「別れ」を切り出されたら、
もしくは、切り出されそうな気配を感じたら。
あなたはどうする?
シャネルの「別れの美学」
晩年のココ・シャネルのもとには、多くの女性たちが恋愛相談に訪れたそう。アラン・ドロンとの恋に悩んでいた女優のロミー・シュナイダーもそのひとり。彼女が「最近、ほったらかしにされているみたい」と打ち明けると、シャネルはこう言いました。
愛の物語が
幕を閉じたときは、
そっと つまさき立って
抜け出すこと。
シャネルは、すぐさま「別れる」ことをすすめたんだって。気持ちの離れた恋人を追いかけること、それは女をみじめにするだけではなく、「自尊心」までも失ってしまう愚行だと彼女は考えていたから。
「引き際を美しく」
これは、恋愛が終わるとき、彼女が一番に意識していたこと。あらゆる検査の結果、自分は子どもが持てないとわかると、愛していたウェストミンスター公爵のもとから潔く立ち去ります。彼には、後継ぎが必要だったからです。シャネルは、彼がほしいものを手にいれることが、自分のなによりもの望みだと思っていたんですね。
そのとき、彼女はこんな言葉を残していました。
私はいつも、
いつ立ち去るべきかを
知っていた。
大好きな人とのお別れ、そんなのは悲しいに決まってる。自分の「幸せ」そのものだから。でも、本当に愛する人の気持ちは、やっぱりいつでも尊重したい。たとえばそれが、自分への愛の終わりだとしてもね。
でも簡単なことじゃない、くるしくてくるしくて、死んじゃいそうになるでしょう。それをぐっと飲み込み、愛を持ちながら去ることが、大きな「自尊心」に変わるのかもしれないな。