やっぱり「無邪気」が、最強らしい
私たち、
丸二日近くも会わなかったのよ!
新婚だった頃のオードリー・ヘップバーンの言葉です。
夫であるメル・ファラーが、遠方でおこなわれていた映画の撮影から帰ってきたとき。空港まで迎えにいったオードリーは、彼に飛びつき、元気に大きな声で上のセリフを言いました。
「丸二日近く」って
実質、1日ちょっとだけど……
そんなことはいいんです。彼に一途だったオードリーは、とってもとっても寂しかったんだから。
寂しさを隠して、こらえて、積もった不安や不満で自分を充満させてしまうよりは、こうやってちゃんと発散できた方がいい。そしてそれを自分に対しても、彼に対しても、「無邪気に」できたらよさそうです。
これ、同じセリフでも深刻に言おうものなら、たちまち相手を困らせてしまうはず。なるべく相手に「聞き流してもらえる余地」を作るというのか、こちらが「都度発散できている」ことを表現する大切さを、オードリーの一言によって学びます。
『オードリー・ヘップバーンの言葉』(大和書房)著:山口路子
足るを知り、謙虚で、周囲の人たちを好ましい空気で包み、美しいものを愛し、慈愛に満ちたまなざしで、あらゆる物事、人々を眺める。そんな彼女の言葉を集め、コンプレックスとの向き合い方、愛情の表し方、働くということ、仕事と結婚のバランス、パートナーの選び方、人生の目的など、現代を生きる女性たちに多くの「気づき」を与えてくれます。