彼女が、手術室に運ばれながら訴えた切なる願い。
とても重要なことです。
手術の前に必ず読んでください。
親愛なるお医者さまへ。
切るのは最小限にお願いします。
虚栄心が強いと思われるでしょうけれど、大事なことなのです。
私は女だから、女であることが何よりも大切なのです。
どうか(うまく言えないけど)できるだけ上手に切ってください。
あなたにもお子さんがいらっしゃれば、
この切ない願いをきっとわかってくださいますね。
お願いします、きっと大丈夫ですよね!
マリリン・モンロー
私は女だから
女であることが 何よりも大切なの
走り書きの手紙は、虫垂炎になって手術室に運ばれた、マリリン・モンローのお腹に貼り付けられていました。26歳の彼女が、執刀するドクターに宛てて書いたのです。
「世界一、セクシー」と言われた彼女にとって大切なもの。それはある意味、命よりも「肉体」だったのかもしれません。
メッセージにある「(うまく言えないけど)」に、その溢れる思いがすべて集約されているように思うんです。
ゆずれないものって、なんだろう?
虚栄心が強いと思われたっていい、自分が本当にゆずれないもの。
マリリン・モンローにとってそれは「女であること」、そしてそれを証明する「肉体」でしたが、すがるような思いをしても守りたいものって、現代に生きるすべての女の子にもきっとあるでしょう。
大事なものを守ろうとすると、みっともなくなったり、我をわすれてしまったり、ときには、醜い姿をさらしてしまうこともあるかもしれません。でも、わたしたちはある意味、その「大事なもの」に生かされているんだと思います。守り抜くことをおそれず、いつもちゃんと自分の手で、つかんでいたいですよね。
(それにしても、手術前で絶対つらいのに走り書きで手紙を書き切るって、なんて可愛らしいのでしょう。こういう女の子、わたしはとっても好きです。)