心臓移植直後。少年が放った「一言」に考えさせられる・・・

この動画は、心臓移植手術を受けたトレバー・サリバンくん(15歳)が、術後にその心境を語ったもの。目が覚めた後の感極まった様子を父親のフィリップさんが映像に記録しました。その声と表情には胸を打たれます。

「すごくうれしい。ずっと長い間待ってたんだ。また息ができる。話ができる。最高の気分だ。こんなにイイ気分は初めてだよ」

My son waking up after his heart transplant on 11-13-15... https://www.facebook.com/groups/TeamTrevor/

Posted by Philip Sullivan on 2016年1月19日

ABC News」によれば、最初に具合が悪くなったのは2014年9月のこと。フットボールの試合中に体調不良を訴えたトレバーくんでしたが、原因は分からず。それからしばらくして2015年2月、突然の心不全に見舞われました。 

gofundme」によれば、彼は地元の病院から「C.S. Mott Children's Hospital」にヘリで運ばれました。一般的な14歳の心拍数が85-100であるのに対し、彼の心拍は180-200と激しく、薬で一時的に抑えられるものの、「生きる」ためには心臓移植を受けるほかない状態でした。

いつ訪れるともわからないドナーを待ち続け、9ヶ月が経過。もう長くはもたないと予想される中、ついに移植手術を受けられたのが2015年11月。手術は成功でした。移植された心臓の状態もよく、拒絶反応もありませんでした。母親のキンバリーさんは彼の様子を見てこうコメント。

「正直、どんな状態で起き上がるのかまったく予想できませんでした。気が狂ってしまったり、痛みでもがいたり、そんな姿を想像していたんです。だけど、とても気分が良さそうで安心しました。生まれてきた時よりも嬉しかった」

臓器提供は
素晴らしい贈りもの

動画はすでに170万再生を突破。その後トレバーくん本人はこんなことを語っています。

「このビデオは本当に好きです。世界のみんなに見てほしい。きっと何かが変わります。臓器提供のおかげでどうなったか、その結果が見れるはず。どれだけの恩恵を受けたことか。ぼくの体調はもうすっかり良くなりました。今なら何でもできます。不安だってありません」

フィリップさんは、これをきっかけに恩返しの意味も込めて臓器提供が何をもたらすのかを広める活動を開始。臓器や細胞の提供を支援する慈善団体「Gift of Life Michigan」のサポートも行なっています。この動画を見た日本の人々にも、どんなに素晴らしい贈りものになるかを知ってほしいと言います。

日本臓器移植ネットワーク」で紹介されている、2010年に改正された臓器移植法によれば、書面での意思表示をした場合に加え、本人の意思が不明な場合にも、家族の承諾を得て臓器提供ができるようになりました。

「提供する」「提供しない」、そのどちらの場合もはっきりと自分の意思を表示できます。動画をきっかけに、考え、話し合うだけでも、臓器を必要とする人々のために、何か役立つことがあるのかもしれません。

Licensed material used with permission by Gift of Life Michigan
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。