「宇宙旅行」新時代に影。心臓病やがんのリスクを高めるらしい
今、イーロン・マスクの「SpaceX」、ジェフ・ベゾスの「Blue Origin」、リチャード・ブランソンの「Virgin Galactic」など、一部の民間企業が宇宙飛行を提供するために多額の資金を投入している。
しかし、学術雑誌『Communications Biology』に掲載された論文によれば、短い間であっても宇宙飛行は人体に支障をきたす可能性があるそうだ。
研究者たちは、1998年から2001年までにNASAの宇宙飛行ミッションに参加した宇宙飛行士の血液を採取。それらの調査を行ったところ、全員の血液にDNAの変異が起きていることを発見した。
それはクローン性造血と呼ばれるもので、心臓病やがんのリスクを高める可能性があるそうだ……。
研究者たちはこの結果をもとにNASAに対して、宇宙飛行の人体への影響に関して長期的に観察、研究するように求めたという。
民間企業による宇宙飛行サービスの開始はもうすぐ実現しそうだが、健康被害という未知なるリスクに対しては、どのように対応していくことになるのだろうか。注目だ。
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