尿検査でがんリスクチェック――「線虫の嗅覚」が医療を変える
健康に対する意識が高まる現代、誰もが早期発見・治療で負担を減らしたいと願う「がん」。しかし、検査に対する精神的・身体的なハードルから、なかなか行動に移せない人も多いのではないだろうか。
そんななか、2020年に登場した「N-NOSE®」という画期的な検査方法が注目を集めている。なんでも、体長わずか1mmほどの線虫の嗅覚を利用し、尿からがんのリスクを判定するという。そして2024年12月、開発元である「株式会社HIROTSUバイオサイエンス」より、さらに精度と利便性を向上させた「N-NOSE® evolve」が登場した。
線虫の驚異的な嗅覚が
がんに隠されたサインをキャッチ
「線虫ががんを嗅ぎ分ける?」一見すると突拍子もないように思えるかもしれない。しかし、線虫C. elegansは、ヒトの100倍以上の嗅覚受容体を持つと言われるほど優れた嗅覚を持つ生物。同社によると、数十万分の1の濃度の匂い物質を感知できるといい、がん細胞が生成する特有の代謝物を尿から嗅ぎ分けることができるらしい。
「N-NOSE® evolve」
より身近になった、がんリスクチェック
「N-NOSE® evolve」は、従来の「N-NOSE®」から、検査を受ける側の負担軽減という視点で大きく進化したと言えるだろう。まず、検査キットのサイズが約半分にコンパクト化し、持ち運びが容易になった。さらに、検体の持ち運び可能時間が4時間以内から8時間以内に延長されたため、郵送の手間も減り、より気軽に検査を受けられるようになった。
カバー率99%!23種のがんに対応
早期発見で、未来を変える
さらに「N-NOSE® evolve」は、検知できるがんの種類が23種に拡大し、その網羅性の高さも大きな魅力。厚生労働省が集計対象としたがん種に限定した場合、そのカバー率は99%に達するとのこと。
「N-NOSE®」は、採血や内視鏡検査といった従来の方法に抵抗があった人でも、気軽に受診できるという点で、がん検査のハードルを大きく下げる画期的な検査方法だと言える。
「がんによる死亡者数の減少や医療費の大幅削減にも繋がり、社会的なベネフィットになる」と語るのはHIROTSU バイオサイエンス代表取締役・広津崇亮氏。線虫という小さな生物がもたらす大きな可能性は、私たちに、健康な未来を創造する新たな選択肢を与えてくれるだろう。
『N-NOSE® evolve』
【サービスサイト】https://lp.n-nose.com/