週10時間の習慣で、寿命が10年以上延びる!? 最新研究が示す「歩くだけ健康法」

在宅ワークやサブスクエンターテイメントの普及など、便利な世の中になるにつれて、運動不足を実感している人も多いはず。そんな現代社会において、誰でも手軽に始められる健康法として「ウォーキング」がいま、あらためて注目されている。

「160分」の習慣で
寿命が5年以上延びる?

イギリスのスポーツ医学雑誌「British Journal of Sports Medicine」に掲載された研究によると、1日160分(約2.7時間)、時速4.8kmのペースでウォーキングを行うと、平均寿命が5年以上延びる可能性があるという。

これは「アメリカ疾病予防管理センター(CDC)」が推奨する、週150分の運動量を大きく上回る結果。研究では、40歳以上のアメリカ人約5000人を対象に、活動量と寿命の関係を長期間にわたって調査した。その結果、運動量がもっとも少ないグループと比較して、もっとも多いグループは平均寿命が約5年長かったという。

さらに、運動量がもっとも少ないグループでも、1日111分多く「ウォーキング」を続ければ、平均寿命が約11年延びる可能性があることもわかった。

ウォーキング習慣がもたらす
計り知れない効果

「毎日160分も歩くのは難しい……」。そう感じてしまうかもしれないが、バプテストヘルス・マイアミ心臓血管研究所の予防心臓専門医Adedapo Iluyomade, M.D.は、「まずは1日1時間のウォーキングから始めてみてはどうか」と提案する。氏によると、ウォーキングは、心血管の健康改善、血圧低下、健康的な体重維持だけでなく、メンタルヘルスにも良い影響をもたらすという。

「ウォーキングは、精神的な健康状態をサポートし、ストレスを軽減し、気分を高める効果も期待できる。さらに、定期的なウォーキングは、2型糖尿病、心臓病、一部のがんなどの慢性疾患のリスクを軽減することもわかってきている」とIluyomade, M.D.は語る。PlushCareの内科医であるAlisha Goodrum, M.D.も「ウォーキングは費用をかけずに誰でもできる運動であり、すべての人にメリットがある」とこれを肯定する意見。

未来の自分を歩く力で変えてみる

近年のウェルネスブームも追い風となり、ウォーキングは健康意識の高い人たちの間で、ますます注目を集めている。軽い運動を習慣化することで、体だけでなく心の健康にもプラスの影響をもたらしてくれるだろう。

ほんの少しの時間、いつもより少しだけ遠くまで歩いてみる。そんな小さな行動の変化が、未来の自分を大きく変える第一歩になるかもしれない。

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