コーヒーが糖尿病を防止するってホント?
糖尿病になりやすいとよく言われる日本人には気になる話題!なんと、コーヒーを飲んでいる人の糖尿病発症率が50%以上も低かった、なんて調査結果が発表されました。
ギリシャ・アテネにあるHarokopio大学が毎日1.5杯以上コーヒーを飲む習慣のある18歳以上の男女1,400人以上の人々の生活を10年にわたり調査した結果、彼らが糖尿病および炎症性疾患に苦しむ割合が、飲まない人よりも54%低かったそう。「European Journal of Clinical Nutrition」に発表されています。
ここでは調査の結果を含めコーヒーに糖尿病予防効果が見込めるのか少し考えてみます。
コーヒーは
糖尿病予防に効く?
今回発表された調査対象のコーヒー摂取量は大きく分けて3つに分かれていました。それぞれ血液検査、タンパク質の炎症マーカー、抗酸化レベルの測定を実施。割合はそれぞれ以下のとおり。
①1日1.5杯未満、816人。
②頻繁に飲む、385人。
③全く飲まない、239人。
調査は2001年から始まり、男性13%、女性12%が2012年までに糖尿病を発症。全体では、191人が糖尿病の徴候が見られました。
結果的に、コーヒーを飲む習慣がある人はそうでない人に比べ、54%も糖尿病を発症する割合が低いことがわかったそう。
さらに、家族の遺伝学、高血圧、喫煙習慣などなど、他の要因を除外して分析を行いました。が、またしても同じ結果に。具体的な効能についてはさらなる調査が必要とされていますが、やっぱりコーヒーが大きな役割を担っているのでしょうか。
ただし、
砂糖やミルクには要注意!
とはいえ、研究者はコーヒーの酸化防止効果や抗炎症特性が、限定されたものであることを指摘しています。注意しておくべき点として、砂糖やミルクを入れてコーヒーを飲む人ことが糖尿病や体重増加、酸性症を積極的に促進させることも見逃しがち。
砂糖やクリームがたくさんのったコーヒー飲料は、含まれている砂糖量が1日当たりの推奨摂取量よりも400%近く多いことも珍しくないのだとか。
米国医師会も認めた?
飲めば飲むほど予防に…。
コーヒーと糖尿病の関係性を検証した調査はこれが初めてではありません。2004年、米国医師会誌(JAMA)に掲載されたフィンランド国立公衆衛生研究所の調査結果では、35~64歳の男女約14,600人を調査した結果、コーヒーを1日3~4杯飲む男性で27%、女性で29%と糖尿病の発症率が減少。
さらに、1日10杯以上飲む男性では55%、女性では79%もの発症率の減少が見られました。やっぱり予防策としてコーヒーは期待できるかもしれません。
その他にも、2005年にハーバード大学(HSPH)による調査でも同様の結果が発表されており、類似する研究論文は数百件にも及ぶと言われています。
もちろん発症している人は専門家の判断を仰ぐ必要がありますが、少なくとも予防策の一つとしてはかなり有効かも?コーヒー好きの人々にとっては嬉しいニュースかもしれませんね。