知ってしまったら使いたくなる日本語 四

未知の言葉や表現に出会ったとき、まずは知らないことを恥じます。そして、その意味を知ると、「ちゃんと自分のものにして、いつかどこかで使ってやるぞ」って思うんです。

今回は「是非ともこの言葉を取り上げて!」というリクエストをいただいたので、第四弾をお届けします。

手練手管【てれんてくだ】

●意味
人を騙す手段。思うままに人を操り騙す方法や技術のこと。あの手この手と、巧みに人を騙す手段や方法。

●使い方
「新入社員の彼、早速、先輩の手練手管に翻弄されてるみたいだよ。あっという間に付き合うことになったって」

なんとこの言葉、語源は吉原などの花魁や遊女のテクニックにあるのだとか。遊女が客を本気にさせる(お金を使わせる)ために、あの手この手を使って自分に夢中にさせるという技術を意味していたのだそうです。

それが転じて、現在でも色恋の表現に用いられることが多いですが、“騙す”という意味があるために、どうしてもネガティブに思われてしまいますよね。

「LINEを送っても、既読になるのに2日もほうっておかれる」
「ケンカを吹っかけられたのに、なぜだか自分が謝ってしまう」
「誕生日が近くなると、デートコースにデパートが組み込まれる」

恋愛なんて、所詮はお互いの騙し合い……と言ってしまうとそれまでですが、こうやって現代版の手練手管を考えてみると、意外と日常的なことのようにも思えますね。


TABI LABOでも積極的に恋愛の手練手管、お伝えしております。いや、騙すとかじゃないですよ。あくまでもテクニックとして、です。

引き続き、“知ってしまったら使いたくなる日本語”を募集中。コメントなどで是非とも教えてくださいね。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。