泊まらなくても十分楽しい、倉庫みたいなホテル
ホテルは「宿泊先」としてだけではなく、「立ち寄り先」にしても楽しいものです。
レストランだってあるし、最近はコワーキングスペースも増えているし、ショッピング施設が併設していることだってあります。
本来はもっと “身近な場所” なのに、「なかなか泊まる機会ないしなぁ」と足が遠のいていませんか?
「こんなホテルが近くにあったらな」
は、川崎にありました
羽田空港のほど近く。2018年6月にオープンしたのが「川崎キングスカイフロント 東急REIホテル」です。これまでの東急ホテルには、正直ビジネス向けやお固いイメージもありましたが、渋谷ストリームしかり、ここもまた新しさを感じるスポットです。
まるで倉庫を改装したような出で立ちと、出入りが自由なラウンジ&カフェスペース。受験勉強をしている高校生もいれば、ティータイムをゆったり過ごす女性たち、卓球を楽しむ若者もいます。
目の前には多摩川が流れていて、ランニングや犬のお散歩にいそしむ人もいて、川を挟んだ反対側にある羽田空港からは、飛行機が飛んでいく様子も見える。
なんなんだこの空間は……。
モノレールと空港の景色が
一緒に楽しめる
ホテルから見えるのは、羽田空港だけではありません。対岸には東京モノレールも走っていて、「飛行機とモノレール」のコラボ写真が撮れる珍しいスポットなんです。
とくに夏は、自分たちのほうに向かってくる滑走路に頻繁に降り立つ飛行機を見ることができます。
オススメは、レストラン「Captain's Grill and Bar」がある5階からの眺めです。
飛行機を見ながら
豪快な「グリル料理」を
日本でも豪快なステーキが味わえるお店が増えてきましたが、ここ「Captain's Grill and Bar」でいただけるグリルもガツンときます。インバウンドのお客さんや、最先端の医療研究を目的に長期滞在でこのエリアに集まってくる人たちの舌を唸らせる、というのも納得できます。
ちなみに「ホテルのレストラン」と肩肘を張る必要がないのも、「Captain's Grill and Bar」の懐の深さ。
支配人が「うちのレストランは本当に賑やかですよ」と笑うほど、いわゆるワイガヤ系。でもそれが、まるで海外のレストランにいるような気分にさせてくれるんです。
また、ここでしか飲めないオリジナルのクラフトビール「キャプテンズ スタウト」は、味わい深いどっしり系で、外国人のお客さんにも好評だとか。
とはいえ、そこは飲みやすさもしっかりバランスが取れているのは、川崎に拠点を置くクラフトビールショップ「T.T BREWERY」とのコラボだからでしょうか。思わず食事もお酒も、ペースが上がってしまいます。
ホテルのいたるところが
絵になります
1階のエントランスロビーから、ラウンジ、カフェ、レストラン、さらにはゲストルームまで、とにかくフォトジェニックです。
抜けの良さや天井の高さだけでなく、海外から取り寄せたワンサイズ大きめの照明やインテリアも “旅気分” を高めてくれます。
一応、支配人に聞いてみました。さすがに何か注文しないといけないんですよね?
「いえ、そんなことはありません」
とにかく、ホテルにありがちなそういった壁をなくし、コミュニティの場として使ってもらうのが1番の目的。
「でも有りがたいことに、みなさんしっかり注文してくださいますし、それがきっかけで、ワークショップやイベントの企画に繋がることもあります」
まずは “遊びにきて想い想いの時間を過ごしてほしい” というコンセプトなんだそうです。
「The WAREHOUSE」。ブルックリンを思わせるインテリアや、コンクリートがむき出しのサマはまさに「倉庫」です。
ホテルにこんなことを言ったら怒られるのかもしれませんが「泊まりたい!」より前に「遊びに行きたい!」と思ってしまいました。
カフェで仕事や勉強をしてもいいし、レストランに食事だけしに行ってもいいし、インスタ用の写真だけ撮りに行ったっていいんです。
え、部屋もいい!
ちなみに、泊まらなくても楽しいって言いましたが、ゲストルームも細かいところまでこだわり抜かれています。
天井も高めになっていて、クローゼットなしのハンガースタイルなので、全体的にとても広く感じます。まるで海外のアパートに来たような感覚。
遠方から知り合いが東京に遊びにきて「羽田空港の近くで1泊したい」と言ったら、まずはここを勧めてみたいと思います。
ホテル裏手の多摩川沿いは整備されていて、ランニングやサイクリングにも最適です。
夕暮れから夜にかけての時間帯は本当にきれい!
住所:神奈川県川崎市川崎区殿町3-25-11
TEL:044-280-1090