「1時間に1人が強姦被害」ドゥテルテ大統領が現状打破へ
今月、フィリピンのドゥテルテ大統領が、昨年批准された「性行為同意年齢の引き上げ」に関する法案に署名した。
新しい法律の下では、性行為の同意年齢は16歳に引き上げられ、従来の12歳から大きく進歩することになる。
これまで、フィリピンのレイプ防止法は1930年に組み込まれて以来そのままで、“男性優位”の文化に陳情が続いていた。
ユニセフの統計によると、フィリピンでは13歳〜17歳の子どものうち、じつに5人に1人が性的暴行を経験し、さらに25人に1人が強姦の被害に遭っているという。
「1時間に1人の女性もしくは子どもが強姦されている」という負のイメージがつきまとっていたフィリピン。昨年、国連から引き上げの勧告を受けたことでようやく動き出した。
一方で、10代同士の正当なカップルにおいては「恋人条項」とよばれる措置が盛り込まれ、年齢差が3歳以内かつ合意あることが証明された場合には、刑事責任は生じないとのこと。
世界最低の性的同意年齢だったフィリピンの大きな進歩。これに続いて、“子どもの権利保護”の動きが世界に広がっていくことを願いたい。
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