【TikTokトレンド】男性にタンポンを“体験”してもらうチャレンジ。その意図とは?
男性諸君、タンポンを“体験”したことはあるだろうか?
ここ数年、TikTok上で「タンポンチャレンジ」なる教育的ビデオが一種のムーブメントになっている。ビデオは100%正確ではないが、ある程度の勉強にはなるだろう。
2021年1月、とある夫婦が投稿した動画が880万ものいいねを集め、トレンドに火がついた。
The Demery FamilyというIDで活動するTikTokerのカップル、KolbyとJasが、女性の月経に関する理解を深めようとチャレンジを決行。
タンポンが水を吸って膨らむ様子を見た、Kolbyの驚いた表情に注目してほしい。
次の動画内では、タンポンをボトルから引き抜こうとした男性が、「紐がちぎれそう」と力加減を戸惑っている様子が。
ついにタンポンがボトルから抜けた時には、「これは生理ではなく、もはや出産しているみたいだ」と、あたかもドラマチックな経験をしたかのような反応だ。
投稿された動画には、男女で全く異なるコメントが寄せられた。
「まさかこれがリアルなわけないよな……」男性ユーザーの多くは動揺している様子。
一方の女性ユーザーは:「これ結構リアル」。
また、「実際の女性の体の仕組みでは、ペットボトルの飲み口とは違ってタンポンを抜きやすいけど、乾いている時は動画みたいに抜けにくいし痛みが伴うよね(泣)」と共感する声など、女性の生の声が集められた。
中には、「本来は流血を吸ってくれる役割だから、動画内で披露されたように水の中で綿が広がる様子とは少し違うけど、伝えたいことは伝わっていると思う」とクリティカルな意見も。
「男性に生理用品の使い方を教える」
その意図は?
多くのTikTokerらがチャレンジに乗っかり、今やタンポンチャレンジは、男性側のリアクションを楽しむエンターテイメントと化している。しかし、このチャレンジには重要な示唆が存在している。
それは、性教育の不十分さ。
そう、多くのビデオによって、男性側の月経に関する無知が露呈されており、笑いの裏で、これまでの性教育が十分なものではなかったことが示されたのだ。
KolbyとJasは、『Bored Panda』の取材にこんな意見を残している。
「学校制度が異性について教えることを欠いているため、多くの男性たちは知識が不足しており、彼らは自分の性別についてしか学んでいません。」
「私たちは保健の授業で女性と男性の生殖システムを習うべきだし、それぞれがどんな経験をするのか、理解しておくべきだと思います。」
たかがトレンド、されどトレンド。この「タンポンチャレンジ」を通して、性教育がより発展してくれることを願いたい。