少女・アンネの日記から、今、学ぶべきこと。
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
『アンネの日記』が出版された日
76年前の今日、オランダである一冊の本が出版されます。
原題『Het Achterhuis(秘密の別館)』。5年後の1952年に発売となった日本語版のタイトル──『アンネの日記』。
ナチス政権下、ユダヤ人への迫害が激しさを増すドイツからオランダ・アムステルダムに家族と移住するも、第二次世界大戦の勃発を機に避難先でも隠匿生活を送ることとなる少女アンネ・フランクが綴った日記をもとにした作品です。
3つ上の姉・マルゴットにナチスが主催する「労働キャンプ」への召集令状が届いたことによりスタートした、フランク家の隠れ部屋での生活は、ナチスから発見されることを恐れ、明かりが外部に漏れることはもちろん、小さな咳払いの音にも気を使うほどだったといいます。
密告者のリークによってドイツの治安警察によって逮捕され、強制収容所に移送されたアンとその家族。
『アンネの日記』は、アンネを含む一家が強制収容所で命を落とし、家族で唯一命をつないだ父・オットーによって書籍化されました。
戦争、差別、貧困......時代は違えど現在でも毎日のようにニュースなどで報じられる悲しい現実の数々。
人類が過去から学ばなければならないことは、きっと多いはずです。
Reference: Anne Frank House
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