「色覚多様性」に配慮し、美術館が「色覚調整メガネ」を提供【シドニー】
豪シドニー大学の美術館「Chau Chak Wing Museum」が、色覚多様性を持つ人もアートを楽しめるように色覚調整メガネを提供することを発表した。
この取り組み、色覚調整メガネに特化したメーカー「EnChroma」とパートナーシップを組んだことにより実現したそうだ。
そもそも色覚多様性を持つ人は世界でおよそ2億5000万人いると言われており、色の認識や識別がマジョリティとは異なる。例えば、色覚多様性を持つ人は赤と緑の区別がつきにくいと言われている。
そういった人でもアートを楽しめるように、「Chau Chak Wing Museum」と「EnChroma」は協力。来場者はメガネをかけることで、作家が意図して選んだ色を把握できるようになるのだ。
いまや多くの企業が多様性と包括性を実現しようとしているが、「Chau Chak Wing Museum」らの取り組みは、非常に優れた参考例になるはずだ。誰ひとり取り残さない社会は、こうした努力の積み重ねによって実現するのだろう。
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