え？電気の力で「塩味」を1.5倍にする「食器」ってすごくない？

健康志向が高まる現代、われわれ日本人にとって課題の一つが塩分の過剰摂取だ。

WHO（世界保健機関）が掲げる1日の食塩摂取基準は5.0g未満となっているが、20歳以上の日本人男性は10.9g、女性は9.3gとほぼ倍の数値だ。

わかっているから減塩も心がけてる、ただ…‥それが物足りない。

そんなジレンマを、スプーンとお椀が解消してくれる日が来るかもしれない。

これらは、「エレキソルト」と呼ばれるデバイスで、なんでもこれで食事をすると塩味が通常の1.5倍に感じられるんだとか。

その仕組みは「キリンホールディングス」と明治大学、そして宮下芳明研究室の3者よって共同開発された塩味を擬似的に増強させる独自の電流波形。

「そんなことできるの？」と思うだろうが、やり方はスプーンとお椀のそれぞれのスイッチを入れていつも通り使うだけ。

そうすることで先端から人体には害のない微量な電気が流れ、それが手→食器→口と回路のようにつながって塩味を強く感じさせるという。

電流によって擬似的に食品の味覚を変化させるこうした技術を「電気味覚」と呼ぶ。

まだ実証実験の最中で販売されるかなどは決まっていないが、将来的に味覚は科学の力で再現される時代が訪れるかも？