植物がもし武器を持つようになったら……わたしたちはどうなる?

一般的に、家で楽しむ観葉植物は、自分の身を守る術など持っていない。毒も鋭いトゲもなく、たまに所有者に無慈悲にカットされるのを、ただ黙って見ているだけ……。

では、観葉植物を傷つけるのに使われる刃物を、観葉植物自身に持たせてみてはどうか?

そんな発想で作られたおもしろい作品がこちら。

この「Plant Machete」を制作したのは、アーティストのデイヴィッド・ボウエンさん。日本人にも馴染みのある観葉植物フィロデンドロンに、「マチェテ」を装着したロボットアームを取り付け、植物のもつ電気信号で振り回すというプロジェクトだ。

文字にすれば、なんだか危なっかしいが……(笑)

センサーが植物のから電気信号を読み取ると、ロボットアームに動きを伝える信号を送信。植物の生物学的運動が、マチェテの動きをリアルタイムで自然にコントロールするような仕組みになっている。

巨大なナイフを縦横無尽に振るう植物なんて、まるでSFのようだが、ロボット工学の技術を駆使すればそれも実現できてしまうというわけ。

植物はロボットアームの頭脳として、ナイフをどうやって動かすかの決定も行っている。上の動画では実際に動かしているところが撮影されているが、その動作のすべてが人間やAIではなく観葉植物によって指示されているなんて、つい疑ってしまうほどの衝撃だ。

植物が本当に自らナイフを手にとるようになったら、私たちへの“逆襲”はこんなふうに始まるのだろうか……。

ボーエンさんは他にも、自然と機械のユニークな関係を生み出す作品を複数展開している。もしこのインスタレーションが気に入ったなら、ぜひ彼のポートフォリオものぞいてみて。

Top image: © iStock.com/Chansom Pantip
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。