空気清浄機よりも高コスパな「ハイテク観葉植物」が爆誕!

パリを拠点とする新興企業「Neoplants」が、植物を遺伝子組み換えして、1本で通常の植物30本分の空気清浄効果を持つ植物「Neoplant」を開発することに成功した。

©Neoplants

この植物は、ベンゼンやホルムアルデヒド、トルエンなど、屋内に広がる揮発性有機化合物(VOC)をターゲットにして作られたもの。「シックハウス症候群」の原因としても知られるVOCは、塗料、クリーニング用品、建材、殺虫剤などによくみられるもので、頭痛、目や喉の炎症を引き起こし、ひどい場合は肝臓の損傷や癌にもつながることがある。

ただ、ほとんどの VOCは非常に小さい分子であるため、通常の空気清浄機では除去が難しいそうだ。また、空気清浄機がその分子をろ過できたとしても、それらをとり除いて中和するのではなく、別の場所に再放出してしまうことになる。

しかし、今回開発された「Neoplant」は大気汚染物質を代謝できる新しい酵素を生成し、汚染物質を植物に必要な物質に変換することができる。

そのヒミツは、植物の根に存在する“微生物”
有毒な化学物質をも食べてしまう彼らの遺伝子を植物そのものに挿入することで、汚染物質を代謝する能力が格段に向上したという。

たとえば、汚染物質を植物の食料源となるフルクトースに換えたり、植物がタンパク質を生成するために使用するアミノ酸に換えたりすることができる。これにより、植物の細胞の一つ一つが自然の空気清浄機としての役割を果たすというわけだ。

「Neo P1」と名付けられたこのハイテク植物、価格は 179 ドル(約23,500円)と、一般的な観葉植物に比べるとはるかに高価。しかし、通常の空気清浄機よりも性能がよく、電気いらずであることを考えれば、それほど高い買い物ではないのかもしれない。

現在販売されているのは1種類のみだが、近い将来、他の種類の植物も発売される予定。

革新的なハイテク植物は、こちらの待機リストに参加することで購入できるようだ。

Top image: © Neoplants
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