細胞に「タトゥー」を入れる技術が発明!何がスゴいのか?

最新の科学技術により、個別の細胞に「タトゥー」を施すことが可能になったことを米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームらが明かした。

この新技術は、細胞の濡れた流体の外部構造に合わせ、細胞に貼り付くタトゥーのような光学素子や電子機器を生きた細胞上に配置することを可能にするもの。

同技術の実用化によって、細胞の特定の遺伝子変異を研究することができるようになる。「これは、生きた細胞にセンサーや電子機器を取り付けるための第一歩となる」と、研究をリードした化学・生体分子教授のデビッド・グラシアス氏は語る。

細胞が死滅しないように複雑な技術を使いながら、細胞にナノパターンを付着させる。研究チームは、今後、もっと複雑なナノ回路の取り付けを試みる予定。また、さまざまな種類の細胞での実験を考えているとのことだ。

タトゥーの語源は、タヒチ語の「タタウ (tātau)意:叩く時の音を表した言葉」だといますが、近頃では電子タトゥーなどの言葉もあり、ある種の“取り除くことが難しいアイデンティティ”に近いような意味合いを持っているように思います。

論文上でも、細胞に対するある種のマーキングに“タトゥー”という言葉が使われていることが興味深いですね。他に言葉がないのかとも考えましたが、細胞というのは(私たちが想像する以上に)極めて繊細な物質で、それらに長期間持続するマーキングを行う作業は、まさに最先端のテクノロジーを利用してでも実現は容易でないことが想像できます。そう考えれば、皮膚に対して慎重にインクを入れる作業とも多くの共通点を見出すこともできるのでは?

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