事実上の「Airbnb禁止」によって起こること。
9月5日、ニューヨーク市で民泊物件を取り締まる新たな条例が施行された。対象となるのは30日未満の短期賃貸。
ルールは厳格で、「Airbnb」は実質的に禁止されたことになる。
バケーションレンタルの提供条件
・ホストが市当局に申請し、公式番号登録という形で許可を得ていること。
・貸し出す物件に、ホスト自身も滞在していること。
・ゲストの人数が2名以下であること。
ニューヨーク市では以前からアパートの短期賃貸を禁じられていたものの、届け出の義務はなかった。今回の新たな法律により、その届け出が義務づけられ、許可なしに貸し出したホストには罰金が課せられるというのだ。
新条例の効果は絶大のよう。Airbnbのデータを集める「Inside Airbnb」によると、8月に22,000件も存在した短期賃貸は、9月5日時点で6,841件にまで数を減らしたそうだ。
今後、住宅不足や家賃高騰でニューヨーク中心から離れることを余儀なくされてきた地元住民が、再びニューヨークに戻る可能性がある。さらに短期賃貸がもたらすゴミや騒音の問題も解消に向かうかもしれない。
違法の民泊物件に気をつけて!
ただし、法律が施行されたからといって、予約プラットフォーム上のすべてが正しい手続きを踏んだ物件とは限らない。
現在Airbnbに表示される短期賃貸の中には、3名以上で予約できるアパートも存在するのだ。そもそも掲載される短期賃貸物件の数は、登録が許可された物件数よりもはるかに多い。
「実は違法に掲載された物件だったことが発覚して、予約したのに泊まる場所がなくなった」なんてトラブルを防ぐためにも、未登録の物件には十分注意する必要がある。
Airbnb規制は、いまや世界中で顕著なムーブメントといえよう。民泊が転換期を迎えた今、滞在先で“ちょうどいい部屋”を探すのが困難になりそうだ。
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