メタバース普及に苦戦か。Meta社「責任あるAI」を解散し、AIコンテンツ開発の拡充へ

Meta社がFacebookから社名を変更して約2年。

その名の通り、メタバースの構築と普及に注力してきた同社だったが、今度はAI事業の拡大に乗り出す模様。

『The Information』が報じたところによると、先月同社のAIチームが大きく再編されたという。

これまでリスク管理に携わってきた「責任あるAI(RAI)」チームを解散し、生成AIのプロダクトチームに統合。人工知能を重要な部門と捉え直し、より多くの人材を投入する、戦略的転換のようだ。

さて、昨年には初の実店舗「メタストア」をオープンし、メタバース体験を普及させようと試みた同社だが、このプロジェクトは初期段階で頓挫していたという。

「Apple Storeになれるか」という各メディアからの期待をよそに、業績は伸び悩み、惜しくも普及につなげることはできなかった。

また『CNBC』によれば、米国におけるVRヘッドセットやスマートグラスの2023年売上高は、前年比40%減の6億6400万ドルと低迷。メタバースの爆発的ヒットには程遠い結果となった。

今回のAIチーム再編は、もはやメタバース一本ではどうにもならない状況に対する打開策なのかもしれない。

過去に紹介したチャットボット「BlenderBot 3」やAIを活用した翻訳機能など、すでに進められてきたAI開発が、今後さらに展開していくだろう。

社名まで変えたMetaをここまで巻き込むほどに、ハイテク業界における人工知能は超主要コンテンツになっているとも言える。

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。