サービスプロバイダー涎垂。AWS・Azure・GCPを一括管理する革新的プラットフォームが登場【Suger】
近年、企業のITインフラのクラウド化が急速に進み、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure(Azure)、Google Coud Platform(GCP)といったクラウド・マーケットプレイスの重要性はますます大きくなった。
2023年時点で、クラウド・マーケットプレイスを通じた企業向けソフトウェアの売上は前年比で50%以上成長しており、今後も拡大が見込まれている。
しかし、これらのマーケットプレイスに製品を登録し、販売プロセスを管理するには高度な知識が必要であり、企業にとっては大きな負担となっている。
そこで注目を集めているのが、『Suger』という新プラットフォームである。
Sugerのクラウド・マーケットプレイス最適化ソリューション
Sugerが提供しているのは、主要クラウドマーケットプレイス上における製品リストの作成や取引、共同販売を効率的に行うためのAPIファーストプラットフォームだ。
AWS、Azure、GCPの各マーケットプレイスのリスト作成、取引登録、機会追跡などの主要なプロセスが自動化され、手動作業の削減とデータの一元化を図り、企業の負担を大幅に軽減する。
特に、Salesforceとの統合を強化により、手動作業が最大90%削減されるという。
これはエンジニアリングリソースやコンサルティングコストの削減も促し、企業にとって調達プロセス全体を効率化できる非常に魅力的なサービスとなっているのだ。
主な機能として、以下の点が挙げられる。
- マルチクラウド対応:AWS、Azure、GCPのすべてのクラウド・マーケットプレイスに対応し、一括管理を可能にする。
- プライベートオファーの最適化:企業が特定の顧客向けにカスタマイズした契約条件を簡単に作成できる。
- 販売データの統合管理:Salesforceとの統合により、すべてのマーケットプレイスでの販売データを一元管理し、より効率的な販売戦略を実現する。
競合サービスも急進中。
クラウド・マーケットプレイスは新たなフェーズへ
Sugerと類似したサービスには、『CloudBlue』や『Tackle』などが存在する。
両者ともクラウド・マーケットプレイスでの販売を最適化する機能を提供しているが、Sugerは特に、AIを活用した自動化機能に強みを持つ。これにより、企業が新しい市場に迅速に参入し、リソースを削減しつつスケールアップできるよう支援可能なのだ。
これらのプラットフォームは、企業がクラウド・マーケットプレイスでの販売活動を効率的に管理できるようにするだけでなく、エンタープライズ向けのクラウド取引をよりシンプルにすることを目的としている。
今後は、より多くのクラウドサービスプロバイダーとの統合や、AIによる需要予測機能の追加などが期待される。
また、クラウド・マーケットプレイスの成長に伴い、こうした販売最適化ツールの重要性は今後ますます高まると考えられる。Sugerをはじめとする新興サービスの今後の展開は、市場において大きな影響を及ぼす可能性があるだろう。