東南アジアで最も急速にデジタル経済成長を遂げている国は「ベトナム」だった!
南東アジア全体でデジタル経済が急速に進化する中、先頭を走り続けるベトナム。成長の鍵を握る、コロナ後の世界を象徴する産業とは。
この記事の要点
・南東アジア主要6ヶ国のうち、2023年に最もデジタル経済が成長したのはベトナムと発表。
・オンライン決済やEC、そして「オンラインツアー」と呼ばれるコロナ後の新業態が成長を牽引している模様。
・こうしたデジタル化がもたらす経済成長は、大都市と農村部との格差を助長する可能性も懸念されており、国家単位でのリテラシー向上やインフラ整備が課題とされている。
Google、Bain&Company、Temasekが共同で発表した第8回「東南アジアデジタル経済報告書」。
東南アジア主要6ヶ国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)のデジタル経済の成長率をまとめた本書によると、2023年に最も勢いづいていたのはベトナムだった。
この結果は2年連続のもので、ベトナム経済は2025年までこのペースを維持すると予測されている。
近年の世界的な経済的な逆風にもかかわらず、東南アジア諸国の流通取引総額(GMV)は年11%のペースで成長し続けており、牽引するベトナムにおいては、2023〜25年までの2年間でGMVは300億ドルから450億ドルまで成長する見込みだ。
こうした成長を率いているのは、Eコマースと旅行産業。
旅行業界が回復の兆しを見せる昨今だが、驚くべきことに、ベトナム国内での旅行は「オンラインツアー」=すなわち、現地からの生配信をスマホ等で観て楽しむ“擬似旅行”が人気だという。
報告書によると、オフラインからオンラインへの変化は「不可逆的である」とのこと。つまり、コロナ前の状態に戻ることはなく、現地への旅行が可能になった今でもオンライン旅行が廃れることはない。
また、デジタル金融サービスの導入も加速中だ。
東南アジアにおけるオンライン決済の導入率は50%に達しており、今後も政府からの支援や銀行による投資、QRコードの普及などによって加速するとの見込み。
ただし、デジタルツールによる経済成長は格差を助長するとの懸念もある。実際、ベトナムではハノイ、ホーチミン、ダナンが電子化をリードする一方で、農村部など他地域との格差はかなり大きくなっているようだ。
この課題を越えるためには、都市部に限定されない、国家単位での「デジタルリテラシーの向上」と「インフラ整備」が不可欠である。
躍進する東南アジアの動向は、日本をはじめ、近隣諸国および世界経済にとっても重要な影響を持つことになるだろう。デジタル化の波が何を及ぼすか、我々も学ぶべきことは多いかもしれない。
※本記事はGeneraitve AIを一部活用して制作をしております。