Z世代の旅には「令和的非日常」、調査から読み解くこれからの旅行スタイル
さまざまな制限のあったコロナ禍を経験したなかで、特に影響を受けた消費活動が“旅”だろう。Z世代のなかには、旅の経験が豊富でないまま現在に至る人も少なくない。
彼らの旅に関する調査を「株式会社JTBコミュニケーションデザイン」と「伊藤忠ファッションシステム株式会社」が共同で実施し、「令和的非日常 Z世代における生活価値観・消費傾向から読み解くこれからの旅行スタイル」としてまとめた。
調査から見えたポイントは、Z世代が旅に求めることは「非日常」ということ。
インターネット調査対象者全体の旅行に対する感覚やイメージでは、「非日常を味わうもの」(45.0%)がトップとなり、次いで「ストレス解消に繋がるもの」(39.7%)、「自分に対するご褒美」(32.1%)が続く。
調査データからは、Z世代(18~26歳)、Y世代(26~36歳)いずれの世代においても「非日常を味わうもの」がトップスコアとなり、世代を超えて求められているのが見えてきた。
ただし、調査を通じてZ世代にとっての非日常=「令和的非日常」は“快放されるひととき”が得られることというのもわかってきた。
「非日常」が旅に求められる背景として、デジタル化により他者といつでもどこでも繋っている状態や日々のタスクに追われることからくる疲れから心理的に距離を置き、他者に気を遣うことなく自分らしくありたい= “快放されるひととき”を得たいというニーズが顕著だったようだ。
そこで、各世代や時代の空気や旅行トレンドを踏まえ時代によって異なる「非日常」に込められた意味合いを次のようにレポートでは定義している。
これを実感する実感できる具体的な体験について、レポートではインタビュー調査からZ世代が“快放されるひととき”を実感する5つのキーワードをピックアップ。
① “私的”特別な空間
② 疑似日常体験
③ つながりをOFFに
④ 好きに浸る
⑤ 思い出はお守り
この5つのキーワードに関する調査やデータなどの詳細は、PDF版でこちらダウンロードできるので、興味があればチェックを。
また、“快放するひととき”がZ世代に通底する旅に対するニーズであるものの、Z世代の実際の旅行スタイルは、ライフスタイル価値観や旅行に対する意識によって多種多様であるのも調査からわかってきたこと。
今回のレポートでは、個人によって多様な旅行スタイルを、令和のスタンダードになり得る兆しとして、Z世代の旅を象徴する4つの【ライフスタイル×旅行スタイル】クラスターというのもまとめ、Z世代の多様な個人の旅ニーズをより深く分析している。
Z世代が消費を牽引していく令和における旅の兆しと、多様化するZ世代のライフスタイル/旅行スタイルを明らかにすることを目的に実施された今回の調査。
はたして旅にでることが“快放”された令和のこれから、どのような姿でZ世代が謳歌するのか見ものである。
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