実は9割が歯科矯正を希望──見た目重視のZ世代、一番人気の矯正法は……

近年、SNSの普及や美容意識の高まりによって、特にZ世代の間で歯列矯正への関心が急上昇していることが、最新の調査で明らかになった。

医療法人社団康樹会 海岸歯科室が2025年2月に実施した調査によると、20代の男女のうち約9割が歯列矯正を希望しているという結果が出た。

その背景には、「見た目の改善をしたい」という強いニーズがある。

Z世代が気にする歯の悩みとは

調査によると、歯並びで最も気になるポイントは「歯のデコボコ感」(58.2%)。次いで、「前歯が出ている」(41.2%)、「すきっ歯」(16.6%)といった悩みが挙がった。こうした問題は、見た目だけでなく、歯の磨き残しや噛み合わせの不調にも影響を及ぼすことがある。

また、歯並びが気になり始めるタイミングとしては、19歳以降が最多(30.3%)で、次いで16〜18歳(24.4%)、13〜15歳(22.1%)という結果だった。

© 医療法人社団康樹会 海岸歯科室

矯正したいけど不安も…

一方で、歯列矯正をためらう理由も明らかになった。最も多いのは「費用が高い」(56.5%)。次いで、「治療期間が長そうだから」(43.0%)、「痛みが気になる」(34.2%)といった声が続いた。

歯列矯正は数十万円単位の費用がかかることが一般的であり、保険適用外のケースが多い。そのため、特に若い世代にとっては金銭的なハードルが高いといえる。また、ワイヤー矯正では数年単位の治療期間が必要になり、装置による痛みや違和感があることもデメリットとして挙げられる。

© 医療法人社団康樹会 海岸歯科室
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人気の矯正方法は「マウスピース」

実際に矯正をする場合、Z世代の約6割が「マウスピース矯正」を選ぶと回答した(57.3%)。マウスピース矯正は透明で目立たず、自分で取り外しができるため、従来のワイヤー矯正に比べて見た目の影響が少ない点が支持されていると考えられる。次いで、「ワイヤー矯正(裏側)」が18.2%、「ワイヤー矯正(表側)」が17.1%となった。

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矯正を決断するポイントは?

矯正を始める際に求める条件としては、「痛みが少ない治療をしてくれる」(52.0%)が最も多く、「費用が明確でわかりやすい」(40.2%)、「経験豊富な専門医がいる」(36.5%)といった声が挙がった。

矯正を始めたい気持ちはあっても、負担を最小限に抑えたいと考える人が多いことが見て取れる。

Z世代の「矯正ニーズ」は今後も拡大していくのか

今回の調査結果から、Z世代の多くが歯並びを気にしており、矯正を希望していることが明らかになった。一方で、費用や痛み、期間の長さといった不安要素がネックになっている。今後、矯正技術の進化や費用負担の軽減が進めば、さらに多くの若者が治療を決断する可能性がありそうだ。

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Reference: kaigan-do
Top image: © StefaNikolic/iStock
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